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時計を見れば、いつの間にかもう23:45だった。
慧が眠りについてから5分くらいかと思ったが、気づけば1時間も経っていたみたいだ。
やっぱりこっちの時間はあっちの世界より流れるのが早いな、笑
あとこっち居れるのも15分か、
やっぱこういう時って書き置き、みたいなのを遺しといた方がいいのだろうか。
慧の場合は特にリアリストだし、起きた時に夢だったのかなとか思っちゃいそう。
夢だと思ってくれてもいいんだけど、せっかく来たのになんかちょっと悔しいじゃん、?
ベッドから立ち上がり、適当に紙とペンを持ってくる
、、、紙とペンがある場所も、俺が慧と住んでいた時からなんも変わってない
なんならそれ以外の家具の配置もあんまり変わってない
俺と生活した証を残しておいてくれたのだろうか。と自分に都合の良い解釈をしておく
でもあながち間違いじゃないと思う。
慧はやっぱり優しいからね
んー何を書こっか。と悩みながらも頭のどこかでは書くことはもう決まっていた
一文字一文字これまでにないってほど、思いを込めて書く
しかし、
書いている途中ぽたりと紙の上に落ちる雫
そのあとを追いかけるようにどんどん、ぽたりぽたりと雫が落ちていく
あれおかしいな。
目が急に潤い始めていくのがわかる
ごしごしと目を擦るけれど涙は止まらない
この涙の理由から目を逸らしたかったけれど、やっぱり自分の気持ちには嘘をつけないみたいだ。
、、、、今日慧にとって俺に会えたのは10年ぶりだったと思うけど、俺にとってはあの日から1日も経ってない。
君が雄也の恋人になったって頭ではちゃんとわかってるつもりだけど、昨日までは俺の恋人だった君が明日結婚するなんて、やっぱり受け入れられないよ。
雄也のこと憎いとかそんな気持ちは全くないし、感謝してるよもちろん。
この気持ちは嘘じゃない。
だけど、
やっぱり君の隣は俺が良かったし、俺の隣で君が笑っていて欲しかった
その願いが叶わないことが悔しくて悔しくて仕方ない。
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作者名:ちゃん | 作成日時:2024年1月28日 9時