太陽と弾丸 Ⅱ (ページ18)

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「裕翔！！！」

ベッドの柵に手を置き、裕翔の顔を覗き込む。

「大ちゃ、」

少し掠れた声ではあるが裕翔が答えてくれる。

まだ少しぼんやりしている目をしているけれど、酸素マスクがただの呼吸の時より曇っていることが嬉しい。

「うん。そうだよ。俺。」

そう言いながら軽く裕翔の手を触る

「よく頑張ったな。裕翔。」

裕翔は少し目を細め言った

「助けに来てくれて、ありがとね」

「俺はなんもしてないから。本当に、裕翔が生きていてくれてよかった。」

だんだんと自分の頬を涙が濡らしていくのがわかる

仲間をまた失うことにならなくて、本当に良かった。

裕翔が首を少し動かして困ったように笑う。

「みんな、泣きすぎ。」

裕翔がそう言うから俺も彼と同じように辺りを見回すと、

ボスも山田も号泣してるし、侑李は一筋涙を流していた。

、、、、光くんも唇を噛み締めているからあれは泣くの堪えているな。

みんな俺と同じ気持ちみたいだ。

「そりゃ、みんな裕翔起きるの待ってたんだから、仕方ないだろ？」

そう言いながら裕翔の冷えた左手を自分の胸の傍に持っていき、包み込む

暖かくなるようにと。

数十秒間そうしていると、侑李がごしごしと白衣で目を擦りながら言った。

「裕翔をまた休ませないといけないから、早く検査やっちゃう。大貴そこどいて。」