太陽と弾丸 Ⅱ (ページ13)

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太陽と黒雨ページ13

arside

アイツに確かめないといけない。

そう思った時には体が動いていた

「髙木くん！！！！」

蛍光灯が切れかかっていていつにも増して薄暗い廊下でそう叫べば、髙木くんとアイツが振り向く。

「有岡くん、？」

髙木くんが目を見開いて、動きを止める

「５分だけ、コイツ借りる。」

髙木くんの返事を待たずに佐藤の腕を掴み、走り出す。

後ろから足音が追ってこないのを耳で確認して、近くの『資料室』へ入った。

ここなら、髙木くんが追ってこない限り滅多に人も来ない。

そーっと扉を閉め、身を強ばらせている佐藤に向きなおる

コイツが。

裕翔を売った。

裕翔をあんな風にした。

それだけで怒りがふつふつと再び湧いてくる

「ひっ」

佐藤が息を飲むのも構わず佐藤の胸骨の上に腕を横にして締め上げる

すぐそばで聞こえる荒い息遣い。

俺がコイツを好きにしていいタイムリミットは５分だ。

早速本題に入らないと。

「お前が慧のことも売ったんだろう？」

憎悪を抑えることもせずそう叫ぶ。

しかし、佐藤は俺の怒りとは反対に体の力をふっと緩め、笑った。

「何が可笑しい。」