太陽と弾丸 Ⅱ (ページ12)

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ymside

俺の言葉を聞いた瞬間。

薮さんの力がふっと緩んだ。

「山田もほんとずるいなあ」

そう言う薮さんはとても疲れた表情をしていて。

また椅子に座りこんでしまった。

「山田、雄也。悪かったな。」

数秒していつもの優しい声で薮さんはそう言った。

よかった。

そう思ったのも束の間。

病室の扉がバンッと開かれる

「ここは！病室！！！静かにしてもらえませんかね！！」

声の大きさはいつもと同じなのだけれど、ぷんぷんという効果音がつきそうなほど声に怒気をはらませた知念先生が病室へ入ってくる

が、俺たちの呆気にとられている空気を感じ取ったのか

「あ、。ごめん。」

と言いすぐにドアを閉めてしまった。

、、、、、、、先生には申し訳ないことしちゃったな。

変な空気になった場を切り替えるかのように雄也さんが言う。

「まあ。佐藤はこれから上層部に連れていくわ。」

そう言って佐藤さんを引っ張って出ていってしまった。

嵐が来たような感じだったな。

先輩方がいるけれど俺も椅子に座らせて貰おう

そう思って有岡先輩の隣に椅子を持っていこうとした時。

ずっと何か考え事をしていた有岡先輩が立ち上がる。

「先輩、？」

バタッ。ダン。

俺の返事に答えることはなく、有岡先輩は乱暴にドアを開けて病室を出ていってしまった。

ほんとに、なんなんだよもう。

いつもみんなのストッパー役の知念先生の気持ちが少しわかったような気がした。