太陽と弾丸 Ⅱ (ページ11)

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ybside

山田のその言葉を聞いた時。

今、全く関係ないアイツの顔が頭にふっと思い浮かんだ。

あれは確か。

俺も一緒に潜入捜査をしたいとアイツに言った時、だっただろうか

アイツは困ったように笑って言った。

「薮の手を汚すわけにはいかないよ。だから薮はみんなを支える裏方になって？」

なんだか言いくるめられた気がして納得がいかなかったのを覚えている。

拳を作っていた手の力がふっと抜けるのがわかった。

アイツも、

「山田もほんとずるいなあ。」

山田が困ったような顔で俺を見上げている

そんな顔で俺を見つめないでくれよ。

お前はやっぱりどこかアイツに似ているんだから。

すーっと大きく息を吸って酸素を取り込むといくらか脳内が冷めてきた。

この中で1番年下の山田に諭されるなんて俺も堕ちたもんだな。

すっかり気力を使い果たし、もう何もかもどうでも良くなっていくのが分かった。