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警察署で再開した伊野尾は目を真っ赤に腫らしていた
俺と俺の両親の姿を見てまた泣いてたよ
、、、、、、俺が伊野尾が泣いてるのを見たのはその時とその後の家族の葬儀の時だけだな
あれが最初で最後
それくらい珍しいことだった
それからいろいろあったけど
うちの両親は伊野尾を引き取って
伊野尾は俺の家で生活することになった
月日が経つにつれて笑顔が増えてきたけれど、やっぱりどこか前の伊野尾ではなかった。
まあ、そりゃそうだよな
家族がいきなり殺されて正常でいる方がおかしい。
で、高3になった時言ってきたんだ
「俺は大学に進まない。警察官になる」と。
驚いたけど、心のどこかでは納得していた。
笑顔の奥に、憎悪っていうか、復讐の感情を持ってるのは薄々気づいていたから
、、、、、気づけば俺も伊野尾に向かって言っていたよ
「俺も警察官になる。お前の復讐に付き合う」って。
伊野尾は薮も巻き込む訳にいかないって言ったけど俺の意思は変わらなかったよ
だって俺も許せなかったから
大切な親友の大切な普通の日常を壊したヤツらを。
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作者名:ちゃん | 作成日時:2023年12月13日 19時