終わらない夢

泡沫 ページ12

大貴(18)慧(22)※死ネタ有

俺には容姿端麗で成績優秀な兄がいる。

おまけに性格もとてもよくて絵に描いたような優等生だ。

そんな兄にも最近お見合い、まあ所謂政略結婚で地主様の娘と婚約することになった。

二人は政略結婚とは思えないほどお似合いで第三者からみてもお互いがお互いを深く愛し合ってることが伝わってくる。

今日もそんな幸せいっぱいの兄からお雪さんとの惚気話を聞かされる。

｢今日は雪と海へ行ったんだ。少し水温が低かったけれど水面が輝いていて、｣

しかし咳で途切れる声。

元々身体があまり丈夫ではない兄だが最近咳の回数が多い気がする。

｢兄さんだいじょ｣

ガタッ

俺が最後まで言いきらないうちに目の前の兄が視界から消える

下を見ると赤い液体の上に倒れてる兄

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