先生とぼく (ページ28)

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「最近は…、その、先生に…活動を見てもらいたくて、ちょっと、頑張れてた…から…」

段々と声のボリュームが下がっていく薮。
頬が段々と赤く染まって行って可愛い。
言ってることも可愛い。

愛おしくって頭をわしゃわしゃと撫でると、
やめてくださいとぶっきらぼうに手を払った。

怒らせたかな？と顔を覗くと
今度は耳まで赤くしてて照れてるだけみたい。

活動、見てるよ。
お前が出てるレギュラー番組は毎週録画にしているし、新曲が出ると音楽番組だって録画するし、急いで帰ってリアルタイムで見たりしてるんだ。

お前は知らないだろうけど、
俺はお前に出会ったあの始業式の日から
お前のファンになっちゃったんだよ。

年下だけど、生徒だけど、
苦しいこと辛いこと沢山抱えながらも活動を続けてるお前を尊敬しているんだ。
かっこいいなって思う。

まあ、こうやって照れたり拗ねたりする姿は可愛らしくて仕方ないんだけどね。

こんな姿を見れるのは担任の特権だ。

「まずはさ、今の薮の気持ちをちゃんとメンバーに伝えてみたら？

辞める辞めないとか大学行くかどうかなんて、話は纏まってなくていいから、とにかく考えてること話してみなよ。」