スノストが小さくなりました

2 ページ4

照side

ドラマ撮影、女優さんとのラブシーン。

俺は、正直嫌だった。

だって俺には、愛する人がいる。

その気持ちのまま撮影していたせいか、いつも撮り直しで怒られてばっかり。

夕方に撮影が済んで、公園による日々。

柄にもなく、ブランコに座り泣く。

夜遅くに、車を運転して帰る日々が続いていた。

そして今日、辰哉の不満が爆発。

軽い口論となり、突き飛ばしてしまった。

タバコを咥えて、ベランダに向かった。

ベランダの床に座って、タバコを吸いながら涙を流す。

しばらくして、黙って灰皿が置かれた。

涼太か亮平のどちらかが、持って来てくれたのだろう。

タバコを灰皿の中に入れ、ぼーっと空を眺める。

すると背後から、抱き締められた。

照「辰哉。」

辰「照。」

照「ごめん、さっきは。」

辰「大丈夫だよ。」

照「恋愛ドラマなんだよ、でも俺嫌なんだ。だって、辰哉がいるのに、なんで女優さんとラブシーン撮らなきゃいけないのって思ったら、なんかスイッチが入らなくて、撮影がうまく出来ずに監督に怒られて、夜中まで公園で泣いてた。」

辰「そうか。」

照「心配かけて、ごめん。」

辰「照。」

呼ばれたから、振り向く。

すると、唇にキスをしてきた。

辰「大丈夫だから、頑張っておいで。」

照「辰哉、ありがとう。」

辰「早くお風呂に入って、寝よう。」

照「一緒に？」

辰「ばか、今日だけだよ。」

照「ありがとう。」

やっぱり愛する辰哉には、かなわない。

辰哉のおかげで、頑張れる気がする。

朝の日常→←喧嘩

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す