【そらる】義理兄妹恋率方程式 (ページ23)

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お兄ちゃん２２ページ23

そらるside

パチパチと拍手をするA

「やっぱりお兄ちゃんすごいね！」

『ありがと』

「世界で一番歌が上手！！」

『大げさだからw』

子供みたいにはしゃぐ姿を見ると自然と笑みがこぼれる

無意識に頭を撫でていた

するとふふと笑いながらすり寄ってくる

ああ、可愛い

「え？」

『ん？』

Aは口をパクパクさせて

目を輝かせた

「お兄ちゃんに…可愛いって言われたあ！」

げ。

声に出てしまっていたらしい

『聞き間違えだよ』

「こんな近くで聞き間違えないもん！」

『何でそんな喜ぶの…』

恥ずかしすぎて土に埋まりたい気持ちだ

妹のこと真面目なトーンで可愛いなんて言う兄おかしいだろ

可愛いのは事実だから良いのだが

「お兄ちゃんに言われるとすっごく嬉しい！」

『え？』

「まふくんとか他の人とかに言われたこともあったけど」

あるのかよ

「でもこんなに嬉しいのは初めて！」

喜ぶ彼女をもっと喜ばせたくて

『そっか。Aになら何回でも言うよ』

なんてらしくないセリフを言ってしまう

「～っ！///」

突然顔を隠したA

耳が真っ赤だ

さすがに引くかもと言ってから思ったのに…

なんだか意識してもらえてるようで嬉しい

ちょっと悪戯心がはたらいた

Aの耳元に口を寄せて

『…可愛い』

いつもより少し低い声で言った

「なっ！/////」

バッと顔を上げて

潤んだ目で俺を見上げてきた

口をぎゅっと結んで

真っ赤な顔して

理性が飛んだ