【そらる】義理兄妹恋率方程式 (ページ21)

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お兄ちゃん２０ページ21

次の駅で痴漢の男は駅員さんに引き渡された

私も少し話を聞かれたけれど

ずっと横で光くんが背中を撫でてくれていたので

全然平気だった

『本当にありがとう！！ごめんね迷惑かけちゃったよね！』

るす「謝らんでいいから！…無理してない？本当に大丈夫？」

心配そうに私の顔を覗き込んでくる光くん

大丈夫だよ！と言っても腑に落ちない顔をしている

そんな彼を見ていたらなんだか笑顔になれた

『光くんは心配症で、優しいね』

るす「Aちゃんだからに決まってる」

『へ？』

るす「心から大切な友達やから」

『光くん…』

心がじんわり温かくなった

素敵な友達に恵まれたなあ

痴漢が怖かったことなんてすっかり忘れて光くんと仲良く大学に向かったのであった

杏「はあああ？！？」

『ちょ、ちょっと声大きい！』

杏「だって痴漢って…しかもミスター候補のイケメンに助けてもらうなんてあんたどこのヒロインよ」

学食でサラダをつつきながら杏がぼやいている

そんな姿さえも絵になるのが彼女

『ミス候補の人に言われたくないです！』

杏も光くんも１ヶ月後にある学祭の一大イベント

ミス雨空とミスター雨空の候補の１人なのだ！

(雨空大学という名前です)

周りからの推薦で候補者になった２人だが

もう今から楽しみである