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8. まさかの再会、まさかの…(1) ページ38

「はい休憩ー」


「ふぃぃぃー…疲れたぁぁー」





ジャニワの稽古1日目。




休憩をもらい、紫耀は気の抜けたような声を出しているが、私はそんなことしてらんない。




『俺トイレ!』




そう言ってトイレに走り込み、男子トイレの個室に入る。









…かんっぜんに何も考えてなかった。



ジャニーズワールドの稽古である。


「彼」がいないわけがない。




少クラの収録のときは、メインで歌うことはなく、うまく隠れることができたけど、今回は無理だ。


会ったらまずいと思ってとりあえず逃げてきたけど…


でもずっとこんなことばっかりしてらんないし…






決意して、稽古場へ戻ろうとトイレから廊下へ出ると、









ガシッ







「(名前)くん、何逃げてるの?」



後ろから腕を掴まれた。









この声は…






…ついに捕まった。







声が怒ってて、怖くて後ろを振り向けない。





「あれ?無視するんだ…





……Aちゃん、どーしてこんなところにいるの?」




本名を出されて思わず後ろを振り返る。




『ちょっ…

ここでその名前出さないでよ!









勝利!!!』




「いやぁだってAがこっち見てくれないからさー」




そう全く申し訳ないと思ってなそうに言う勝利、Sexy Zoneの佐藤勝利。







私の、幼なじみである。








「で。なんでジャニーズ入ってんの?」


『いや、あのですね……』





ジャニーズに入った経緯を説明すると、勝利は「はぁ…」とため息をついた。



「それで、バレちゃいけないと思って俺からの連絡無視してたんだーふーん」



なんか拗ねたように言う。



『ご、ごめん…』



「ほんとびっくりしたんだよ。

雑誌読んだらAが関西ジャニーズJr.として載ってて。

名前は違うし、男装してるしだったけど、完全にAだし。

思わず見たとき叫んじゃったもん、1人で」







…私、男装下手なのかな。


大吾も最初から気づいてたって言ってたし…






「あ、安心して。俺がAってわかっただけで、みんなにはバレてないよ」



『うわ、出た。エスパー佐藤』



そう言うと、勝利は「なんかダサい」と笑った。






勝利は私が考えていることがすぐわかる。


それでいつも助けてもらった。

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作者名:みー | 作成日時:2015年3月4日 0時

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