5. 男、西畑!(1) ページ21
そんなこんなでやって来ました日曜日。
内心、オフの日まで男の格好しなきゃいけないのかと若干思いながらも、やっぱりわくわくしながら待ち合わせ場所へ向かう。
すると、すでに西畑さんはいらっしゃった。
『ごめん大吾!待たせた?』
「そんなに待ってないで。
ほんなら行こか〜」
そう言って普通に向かおうとする大吾だが、
『どこに?』
私はどこに行くかわからない。
「んー、ぶらぶらと?
俺、服欲しいねん」
…ということで、某ショッピングセンターへ行くことに。
「(名前)、これどー思うー?」
『えー、ええんちゃう?』
なんて会話をしながら服を見て。
「それ一口ちょーだい」
『ん、大吾のも』
なんて会話をしながらハンバーガーを食べ。
「あ、二宮くん見っけ!」
『ポスターやんけ』
なんて会話をしながら2人で歩き。
…なんだか女友達と遊んでるノリである。
『大吾ってほんまに女の子っぽいな』
「え」
夕方、公園でちょっと遊ぼうってことになって。
人もいないので、ぶらんこに乗りながら隣でたい焼きを食べる大吾にそう言ったら、少し間があって、
「…俺は(名前)のほうが女の子っぽいと思うで」
なんて、口をもぐもぐしながら返してきた。
びっくりして、最後の一口だったたい焼きを噛まずに飲み込んでしまった。
『…っんえ』
「なんちゅー声出しとんねん(笑)」
だって。
今まで女の子っぽいなんて言われたことがなかった。
それを、しかも男の格好してるときに言われると思ってなくて。
男装してる私は、自分から見ても男にしか見えないし。
なのに、そんな私を…
「…しかも俺、「男」やし」
『え…?』
カシャン…
いつのまに食べ終わったのか、
手にたい焼きを持ってない大吾が、私の乗ってるぶらんこの鎖を掴んで、ぐっと顔を寄せてきた。
鼻の先が触れそうな距離。
そんな距離で大吾を見たことがなくて。
『だ、大吾…近い…』
思わず心拍数が急上昇する。
近すぎる距離に間を取ろうと下がった瞬間、
『うわっ…』
鎖を掴んでなかった私は、ズルっと落ちたーーー…
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作者名:みー | 作成日時:2015年3月4日 0時