15 ページ15
ハンゾウの手が私を撫でている気がした。
私は安心して目を閉じる。
頭の痛みが治まらない。
でもすぐに治るだろう。
きっと一時的な頭痛だ、だから大丈夫。
そう信じ、私はその時を待つ。
ハンゾウの声が聞こえる。
私の耳に届いたハンゾウの声で私は落ち着いていった。
やがて、頭の痛みが引いてきた。
ふ、と目を開く。
痛みで潤んだ目が風景を捉えると、私は驚いて思い切り立ち上がった。
「えっここどこ！？あっいたっ」
「っぅ…あ、ごめんなさい」
見覚えのない景色だ。
思わず立ち上がったものだから、誰かと頭をごちん！とぶつからせ、慌てて双方ともに謝る。
ぺこぺこと平身低頭する私に声の主は大丈夫だからと声の主も何度もぺこぺこしながら言った。
やっと声の主が顔を上げた気配がしたので、私も恐る恐る顔を上げる。
見覚えのない制服のズボンが目に入り、声の主が男性だと気付いた私は顔を赤らめながら少しずつ顔を上げていった。
見覚えのない景色はどうやら公園だと見える。
また、夜のような暗さであった。
街灯が煌々と辺りを照らしている以外は光源はない。
そんな中、その少年は立っていた。
黒と藍が混じったような髪はさらさらとしていて少しはねてはいるもののその少年によく似合っていた。
制服のブレザーは藍色で前が止まられていなかったが、それがまた少年を際立たせている。
ブレザーの中に着ているクリーム色のセーターは、少年に少し可愛さを出していた。
彼の背後には見たこともないような髪型をした男が腕を組んで立っていた。
クリーム色の髪はくねくねと三つ編みのような形を作り、黒の上着は変な模様で胸についてある赤の宝玉はきらりと光っている。
その翡翠の目は私を確実に射抜いていた。
「あ…えと…」
あまりの二人の顔面偏差値の高さに私がもごもごと言葉を発すると少年はにこりと微笑んだ。
安心したような表情で「良かった」と言った。
「怪我はないみたいだね。突然この公園に現れたから一時は敵だと思ったけど、普通の人みたいだし」
「もし敵だとしても我が片付けてやろうと思っていたのだがな」
「不動明王、この子は妖怪見えないんだから少し静かにして」
少年が背後にいた男…不動明王と言うらしい、彼をたしなめると不動明王は肩を竦めて無言になった。
不動明王、と言えばあの有名な不動明王であろう。
一体、誰だと睨む私に少年は気にしないでと微笑んだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
ラッキー妖怪
D・レックス
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
明月 - 更新ありがとうございます！面白いです！ (2018年7月20日 12時) (
レス) id: 09d7ab452f (このIDを非表示/違反報告)
大蛇の芥子 - 明月さん» これからトウマくんの活躍に乞うご期待ください！ (2018年2月18日 15時) (レス) id: b52e9716bb (このIDを非表示/違反報告)
大蛇の芥子 - 明月さん» 返信遅れてすみません！ありがとうございます！ハンゾウが人間になったらこうがいいなって思った格好にしました！トウマくん可愛いですよね！私的にトウマくん大好きです！オロチ、ハンゾウ、トウマくんは推しキャラなので絶対出したいなと思って出しました！ (2018年2月18日 15時) (レス) id: b52e9716bb (このIDを非表示/違反報告)
明月 - トウマくんキター！！ (2018年2月12日 1時) (レス) id: 09d7ab452f (このIDを非表示/違反報告)
明月 - オロチもハンゾウほどではないけど好きです! (2018年1月17日 14時) (レス) id: 09d7ab452f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
