【H×H】やたらと強い少女は仲間達と旅をするそうです。part2 (ページ8)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:1,231 hit

５３*狙われる者、狙う者ページ8

はてさて、私は一体どうしようか……。今胸に付けてるこのプレートさえ死守すれば、誰かからプレートを奪う必要はないってリッポーさんに言われたからなぁ。
自分以外のプレートは全部1点換算だし、そもそも誰かのを取る気がない。

……というか、私からプレートを奪える人がいるはずない。

まあでも、受験生との鉢合わせは極力避けたいからね、とりあえずうろうろ適当に歩いてみるか。

―・―・―・―

どうやったらあのヒソカからプレートを奪えるだろう。

オレの脳内はそれでいっぱいいっぱいだった。けど、考えても考えても何も思い浮かばない。
どうしよう……。

思考に詰まったその時、ふと誰かの気配を感じた。どうやらその気配は、オレが今いる木の下の方からするみたいだ。
オレはそっと木から降りてその気配の元を探りに行く。するとそこには、帽子を被った少年の背中があった。

あれは……？誰かを狙ってる……？

そのまま気配を消して少年を追うと、もう少し先の方に誰かが歩いているのを見つけた。
あれは……A！！

それに気がついた瞬間、体が少し強ばる。けれど寸でのところで落ち着きを取り戻し、なんとか気配を隠す事に集中する。
危ない……ここで目の前の少年に気付かれてたら、オレが狙われるところだった……。

じっと前方に目を凝らすと、彼女は無防備に背中を向けたままゆっくりと歩を進めている。こちらに気づいている様子は全くない。
警告した方がいいのか？それとも、彼女はわざと気づかないフリを？
オレは、凄く迷った。オレの判断で、Aが危険な目に遭うのはどうしても避けたかった。

真剣に数秒、思考する。

そしてオレは、直感に従う事に決めた。