５２*三時試験、開始です。 ページ7
次々と受験生が呼ばれ、最後の一人がクジを引き終わった。それを確認したリッポーが説明を始める。
彼らが引いた番号が獲物。奪うのは獲物のナンバープレート。そして点数は以外の通り。
自分の獲物となる受験生のナンバープレートは3点。
自分自身のプレートも3点。
それ以外のナンバープレートは1点。
最終試験に進むために必要な点数は6点。
つまりゼビル島滞在中に6点分集める事、それが今回の試験だ。
……と、ここまでは理解できた。しかし、問題はそこから先だ。
「ちなみに、ここにいるAとリーガのナンバープレートはそれ1枚で6点だ。切羽詰ったら狙うといい。……ま、奪うのは無理だろうが」
「……は？」
思わず間の抜けた声が漏れる。
「ちょ、待てよリッポー！なんだそりゃ！？そんなの聞いてねーぞ！！」
兄もめちゃくちゃ憤慨してリッポーに食ってかかっている。しかし当の本人はあっけらかんとした口調で言った。
「そりゃ、話してないからね」
「はぁあああ！？」
続けて兄がまた怒鳴ろうとするが、私は大体察しがついたからぼそりと呟く。
「…………ネテロか」
もはや私は諦めの境地に達した。どうとでもなれ。
「Aは察しがいいな。その通り、会長には君達を自由に扱っていいと仰せつかってるからね」
「あんの野郎……ッ！！」
ぎりりり、と思い切り歯ぎしりをする兄。
「お兄ちゃん、ネテロは後でシメよう」
「おう」
はこの試験に関してはもう諦めた。しかし、報復だけは忘れない。私は結構根に持つタイプだからね！
その後は、試験の準備という事でしばし休憩タイム。その間にリッポーは、受験生一人一人につける調査員の確認をしていた。その横で私とお兄ちゃんは、受験生の獲物の番号を確認している。
「うっわあ……。ゴンのタゲ、ヒソカじゃん……」
「おっ、クラピカはトンパか！んで、レオリオはポンズなー」
「キルアは……ア、イ、ウのどれかか」
「おいA……ちゃんと覚えてやれよ……」
「いやぁ……名前似てると、どうも覚えらんなくてさぁ……」
とか下らない会話を挟みつつ、番号を覚えていく。
そして、いよいよ三時試験が始まった。
一人が出発してから2分後に次の人がスタートする方式という事で、一番初めはもちろんこの私。
「じゃ、お兄ちゃん、また後でね」
「ああ。一週間後に」
私は軽く手を振り、森の奥へと歩いて行った。
５３*狙われる者、狙う者→←５１*うちのお兄ちゃんがノリノリです。
ラッキーハンタキャラ
ブハラ
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