３６*金銭感覚？知らない子ですねぇ。 ページ39
「けれど……それは高価なものではないでしょうし……例え高価であっても、彼はそれをあなたがたに渡す事はないでしょう。ですから……彼の分の宿泊料を、私に払わせて頂けませんか……？」
お願いします、と頭を下げる。もしこれが上手く行かなかったら……私も海に飛び込んでお宝を探すしか……。
と、まだ受験生が行っていなさそうな場所を頭の中で確認していると、おじいさんが優しい声で言った。
「わかりました」
「……！ありがとうございます」
思わずもう一度お辞儀をし、ポケットから先程使った小切手とペンを取り出すとすぐに金額を書いて老人に渡した。
「お願いします」
「承りました」
こうして彼の宿泊は確実になった訳で、私はほっと息を吐いた。そして二人にもう一度礼を言うと、今度は兄を探すべく再び難破船に向かった。
小切手を差し出した少女が去ってから少し経ち、受験生の持ってきた宝を鑑定し続けていると、ついにその少年はやってきた。
彼は艶やかな金髪を揺らしながらこちらへ歩いてくると、二つのペンダントを掲げた。
「これは……」
「クルタの伝説にある、火難避けの効力を持つ黄金のペンダント。それから、幸せを運ぶと言われる純白のペンダント」
眼鏡を手に取り、じっくり見つめる。これはどちらも本物だ。特に黄金のペンダントにはかなり価値がある。
「本物です」
そしてこのまま、他の受験生と同じように宝は預かるつもりだった。次の彼の言葉を聞くまでは。
「これを金に変えるつもりはない。部屋も結構。ただ、ここの支配人なら何か知っているのではないかと思って持ってきた」
そう言った彼の目には、知的な光の他にも何か強い意思が見て取れた。そして、彼こそがあの少女の言っていた少年なのだと確信した。
「……ふむ」
いくらハンターだからとはいえ、彼女がなぜ一千万という大金を叩いてまで彼を助けようとしたのか、それが少しわかった気がした。
それから二言三言言葉を交わし部屋の鍵を渡した後、私は少年に向かって小声で付け加えておく。
「お前も好かれとるのお、クラピカ」
「……？それはどういう……」
「ふぉっふぉ、気にせんでええ」
怪訝な顔をする少年に、次の人がいるから、とその場から送り出した。
３７*愛の篭った挨拶なんですよこれは。→←３５*私はこれから説得へ向かいます。
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ライブラ(プロフ) - にゃこさん» 夏ちゃんは私のって認めたかな？にゃこちゃん？今の暇持て余した私がアイチなんて描いたらカオス必至だよ… (2015年6月8日 20時) (
レス) id: c52f1f8b7b (このIDを非表示/違反報告)
にゃこ(プロフ) - 近江 文月さん» いるけど何か (2015年6月8日 20時) (レス) id: 969d7b2c69 (このIDを非表示/違反報告)
近江 文月(プロフ) - にゃこさんいる！？もういない！？(感想じゃない←) (2015年6月8日 20時) (レス) id: 98c8ac3918 (このIDを非表示/違反報告)
にゃこ(プロフ) - ライブラさん» りーさんのけーちー ぶーぶー 駄目だよ何言ってんの描くんだよ (2015年6月8日 20時) (レス) id: 969d7b2c69 (このIDを非表示/違反報告)
ライブラ(プロフ) - にゃこさん» いや、もとは私のだし。最初お前シェイドに何の興味も示さなかったし。その時から、愛してあげてた私のもの。シェイド系は皆私のもの。にゃこちゃんが描くなら私描かなくていいよねやった。 (2015年6月8日 19時) (レス) id: c52f1f8b7b (このIDを非表示/違反報告)
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