２０*後片付けなう。 ページ20
〜Aside〜
「いやぁ〜こりゃまた派手に殺らかしたねぇ〜」
「……ね」
廊下に散らばった肉片を素手でひょいひょいと拾ってはゴミ袋に放り投げ、拾っては放り投げ、という単調な作業を繰り返す私は、なんとなくそう呟いた。
隣で小さく頷いたお兄ちゃんは雑巾で床の血を拭き取っている。後で廊下が薄っすら赤く染まってる、なんて事にならないよう丁寧に。
「そういえば……」
その作業も少し飽きがきたのか、お兄ちゃんもふと思い出した様にぼんやりと呟いた。
「あのクラピカって子ってさ」
「……あぁ」
でも、驚いた事に、その呟きは私の動きを少しばかり止める事になった――いや止めちゃあかんだろ。まだ細かい欠片が落ちてるだろーに――が、またすぐに動き始めたけど。
私のそんな様子を見て何かを察したのか、お兄ちゃんは口をつぐんでしまった。
――そういう優しさがお兄ちゃんの良い所なんだけれども、別に話したくない訳ではないんだよね。誰かに聞かれたら支障があるってだけで。
「……また近くにいたいだなんて思っちゃ、駄目だよね」
でもやっぱり全てを話す事は出来なかった。どうしても、心のどこかで自制がかかってしまう。
私はどうしてこうなんだろう。やっぱり思い出したくなんだろうか。でも、もしそうだとすると、私は未だに未練があるという事になる。いやまさか。もう私は決めた筈でしょ？ねぇ……
「無理は、駄目……だよ」
「……うん」
私は彼に対してさっきの一言しか漏らしていない。それ以上はまだ話す気になれない。それでも、お兄ちゃんは何も聞くことなく、ただ小さく微笑んで私を励ますだけだった。
「さて……と」
「終わり、だね」
すっかり綺麗になった床、そしてその周囲を満足げに見渡し(少しばかり無駄に掃除をしてた)、満面の笑みを浮かべて頷いた。うん、やはり掃除とは素晴らしいな、この終わった後の爽快感がなんとも言えない心地よさを存分に発揮してくれるんだよね。
「二人とも、掃除ご苦労じゃった」
「あれ……じっちゃんやないかい。そうだよ！私達頑張ったよ！ご褒美頂戴ご褒美！！」
「……ご飯」
突如掛かった後ろからの声に振り返るや否や、私とお兄ちゃんは褒美を催促する事に勤しんだ。すると、
「……コックが音を上げてそうじゃのう」
なんて苦笑いを頂いた。
番外編*一人の少女の心の叫びなんて、一体誰に届いただろう？→←１９*懐かしさの理由を探して。
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ライブラ(プロフ) - にゃこさん» 夏ちゃんは私のって認めたかな？にゃこちゃん？今の暇持て余した私がアイチなんて描いたらカオス必至だよ… (2015年6月8日 20時) (
レス) id: c52f1f8b7b (このIDを非表示/違反報告)
にゃこ(プロフ) - 近江 文月さん» いるけど何か (2015年6月8日 20時) (レス) id: 969d7b2c69 (このIDを非表示/違反報告)
近江 文月(プロフ) - にゃこさんいる！？もういない！？(感想じゃない←) (2015年6月8日 20時) (レス) id: 98c8ac3918 (このIDを非表示/違反報告)
にゃこ(プロフ) - ライブラさん» りーさんのけーちー ぶーぶー 駄目だよ何言ってんの描くんだよ (2015年6月8日 20時) (レス) id: 969d7b2c69 (このIDを非表示/違反報告)
ライブラ(プロフ) - にゃこさん» いや、もとは私のだし。最初お前シェイドに何の興味も示さなかったし。その時から、愛してあげてた私のもの。シェイド系は皆私のもの。にゃこちゃんが描くなら私描かなくていいよねやった。 (2015年6月8日 19時) (レス) id: c52f1f8b7b (このIDを非表示/違反報告)
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