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スマイルの発言に少しながら、俺は引っ掛かりを覚えた。
『......知ってるから』
一体、こいつは何を知っているんだろうか。俺が渡したSDカードのデータ解析も手慣れた手つきで進めていくし...。まあ、聞いたところでスマイルは答えてくれないか。
「スマイル、どれくらいかかる?」
「あー...二十分は欲しい」
「おっけー。じゃあ俺らは...幹部のデータ見てよっか」
どこか気まずそうに喋るなかむ。ぶるっくときりやんはシャークんが戻ってこないからか、表情が曇っているしきっと、作業をやる気すら起きていない。それを察してか、なかむは俺の隣に座って、服の中に隠していた緑色のファイルを指差した。
ある程度、幹部の個人データを眺めたのだが、総統・書記長・外交官様の資料が無いことに気づいた。多分、重要人物のモノは別に作って総統室にでも秘めているのだろう。
「そうなってくると...これも偽装かもしれないね」
なかむが俺の目を見て言う。確かに、これは偽装されたものかもしれない。幹部の個人情報でもあるわけだから。そう易々と手に入れられる場所には置かないと思う。だけど、今回、金庫を開けられたのは運が良かっただけで、これが本物かもしれない。あぁ、何かよくわからなくなってきた。
「なぁ、ぶるっく。聞きたいことがあるんだけど」
俺はあることをふと思い出して、枕に顔を埋めていたぶるっくに問う。ぶるっくから気だるげな返事が返ってきて少し安心した。
「1077っていう数字、何で心当たりがあったの?」
「んー?あー...」
ぶるっくは枕から顔を上げて、俺に向き直る。
「その番号は人体実験で初めて成功した被験者の番号だよ」
「へぇ...」
「あ、そうだ！ぶるっく、人体実験が成功したらどうなんだっけ」
なかむが少し食いぎみでぶるっくに問う。ぶるっくは少しだけ考えた後、答えてくれた。
「人間からかけ離れた怪物の力を持つことができるよ。だけど、力が上がる分、勿論低下するところもある。握力とか脚力とか、そこら辺を底上げしてるから、色の認識が鈍くなって聴覚もあまりよくはない。
簡単に言えば、無差別殺人鬼。感情もきっと無くなるし、聴覚が悪いなら主人が何を言おうと聞こえないはずだからね。聞こえたとしても、きっと何て言っているのかはわからないよ」
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葡萄。 - りゅうかさん» ありがとうございます!更新頑張ります!! (2020年10月1日 12時) (
レス) id: 0d09c9d04a (このIDを非表示/違反報告)
りゅうか - これ、すごく面白いです!更新頑張って下さい!応援してます! (2020年9月30日 18時) (レス) id: bcaef78a16 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄。 - 夜さん» お好みにあっていた様で良かったです!!私は髪、私は髪...(動揺) (2020年8月17日 12時) (レス) id: 0d09c9d04a (このIDを非表示/違反報告)
夜(プロフ) - 神ですか？？？？好きです… (2020年8月17日 10時) (レス) id: 0de64ad68c (このIDを非表示/違反報告)
葡萄。 - るーさん» 何時もありがとうございます!!めっちゃ更新頑張ります! (2020年7月15日 16時) (レス) id: 0d09c9d04a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葡萄。 | 作成日時：2020年7月12日 14時
