◆背後さん ページ3
「撮影終わったん？」
「終わった終わった」
「えろう楽しそうやったねぇ」
「そりゃな、楽しいからやってんねんで」
マイクを片付けてベッドの方に振り返る
介護用ベッドの背もたれを起こして水筒のスポドリをちまちま飲んでいる彼……本名は少し違うけど、俺はゆきさんって呼んでいる
ゆきさんは俺の同居人だ
まあ居候とも言うけど……俺がゆきさんに頼んで一緒に住んでもらってるから、同居人ってことにしている
「ええなぁ、ゾムはなぁ」
一見皮肉みたいに聞こえる言葉
でもゆきさんのにへーっと笑った顔を見たら、誰も皮肉だなんて思わないだろう
ゆきさんは正直で優しい人だ
「ゆきさんも実況やらん？」
「んん……前もゆうとったなぁ」
「他の人らも誘ってくれとるしな。ゆきさんどうですかーって。別に知らん仲でもないし」
これは本当だ
特にグルッペンは何度もゆきさんを(俺宛のlineで)誘ってくれている
家に入れた時にもゆきさんとも会っているし、信用もある
「でもなぁ……自分みたいなんおったらグルさんらにも迷惑かかるやろ？」
「それなんだけどなゆきさん」
「何やのゾム……」
「収録中に入ったゆきさんの咳とか滅茶苦茶カットしてもらってるし今更なんだよなぁ！(衝撃の事実)」
「…………あああぁぁぁぁ！！」
頭を抱えて崩れ落ちるゆきさん
何度でも言うが、ゆきさんは優しい人だ
「うっうっ……ごめんなぁ……せやろなぁ……ほしたら自分ずっと寝とかなあかんかったなぁ」
「いやいやゆきさん、それでもいいからって事で声かかっててん」
「せやのぉ……？」
涙目になりながら見上げてくるゆきさん
俺はベッドの上に乗ってゆきさんの体を抱きしめる
ゆきさんは鼻をぐすぐす鳴らしながら俺を抱き返して頭を撫でてくる
ゆきさん曰く俺の髪は触り心地が良くて撫でてると落ち着くらしい
自分で触っても全然わからんけどゆきさんが満足するならって事で好きにさせている
「落ち着いた？」
「ん……」
「じゃあほら、俺の動画初登場X周年記念みたいな感じで……あと数週間あるしな」
「来月の11日やろ？」
「そういうの覚えとんねんな」
「んふふん」
いつもの笑顔が戻ってきた
大丈夫そうなので離れようとすると、ゆきさんは俺の服を掴んで引き留めてくる
正直ゆきさんは全然力無いけど、掴んでるのがゆきさんの手ってだけで俺は振りほどけなくなる
「まだゾムニウムが足りひんの」
「何やそれ」
「今考えてん」
俺はしばらくゆきさんのひ弱な腕の中に捕まっていた
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暁 - ちょっともう,,,なんかもう,,,うあああああ(どした？) (7月22日 17時) (
レス) @page18 id: 1fc9dc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - ｯﾌ、控えめに言って最高。凄い好き。めちゃ良かったです。うん、好き、凄い。(語彙力が溶けています。) (2020年6月17日 13時) (レス) id: 7ea0d5ffd3 (このIDを非表示/違反報告)
シスター(プロフ) - 初めまして読ませていただきました好きです！！！(クソデカ大声)ゆきさんもzさんもめっちゃかわいい……！ (2020年3月11日 10時) (レス) id: 365d4d5e9b (このIDを非表示/違反報告)
狂威 - やぁ〜…いい話に、まさかのゾムさんとはんなり爆弾魔の腐とわぁ〜…惚れますわぁ〜。語彙力溶けるw次の更新も楽しみにしてはりますね〜 (2019年5月7日 11時) (レス) id: 940cea6fb8 (このIDを非表示/違反報告)
うら(プロフ) - え…すごい好き…更新頑張ってください。応援してます。 (2019年4月13日 14時) (レス) id: a5cd1ec160 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：折り紙付き | 作成日時：2018年12月25日 9時
