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さて、困ったことに誰も助けてはくれなさそうだ。
「テメェ聞いてんのか、あ"あ！？表出ろっつってんだろ！！！」
「し、仕事中なんでプライベートな話はちょっと…」
「なにモデルのプロ意識みてぇな断り方してんだコラ！！」
な、なんか1人ツッコミ上手いやつがいるな、
いやこんなこと考えている場合じゃないよな、どうしたものか、
唯一の長所である頭の回転が追いつかず、その場でワタワタしていると、がっと腕を掴まれた。
「おら、こっちこい！！今までの恨み、おめぇの体に叩き込んでやんよ！！」
「ちょっ、まじで、はなして、はなせって、！！」
強い力で引っ張られ、引きずり出されそうになった。
＿＿瞬間、私を引きずる男の腕を誰かが掴んだ。面白いようにミシミシと音を立て、男は悶えている。
男の腕を掴む大きな手の甲には「罪」の刺青。
特徴的な髪型と見上げるような高身長。
この街に住むならば、誰もが一度は耳にする不良。
「お前ら……俺の女に何してんだコラ」
私のヒーローこと、歌舞伎町の死神。
「…は、半間修二っ、！！？！」
「誰の女に手ぇ出してんだって聞いてんだよゴミ共」
掴んだ腕を引き上げ、「罰」の刺青が振り下ろされる瞬間。
「っ、修二！！いいよ、大丈夫だからそいつはなして！」
声を上げたのは私だった。目がいっちゃってる彼を放置すれば、この店内が血みどろになるまで殴り続けるのを想像するのは容易いだろう。
店内掃除をするのはきっと私。べつに殺られ隊を思ってのことではない。
「……あー……だりぃ、…お前ら3秒以内に俺の視界から消えろ。でなきゃ全員歯ｧ折って食わせる」
そう凄んだ彼に誰も噛み付くことなんて出来るはずもなくて、全員がしっぽを巻いて逃げた。
と同時に、ぎゅるんと首を回して私の頬を鷲掴みにする「罪」の文字。
「Aーーーーー、てめぇまじだりぃんだよ毎回毎回変なのに絡まれやがってよ〜」
「修二、今日はよく喋るね」
「うるせぇよポテト女」
「ポテト女？？…でもどーせ修二が助けてくれるじゃん」
そうつぶやく私に気を良くしたのか、離れた大きな手は私の頭を撫で回していた。頭がとれそう。
店内は未だ静まり返っている。
聞こえるのは、私の彼氏の「だりぃ♡」という全くだるそうでない声と、ポテトの揚がったあの謎の音楽だけだった。
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すき子(プロフ) - ゆうなさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて本当にうれしいです(土下座)これからもお楽しみいただけるように頑張ります！！ (2022年2月15日 7時) (
レス) id: da856dbd0b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 続編おめでとうございます！！そしてありがとうございます（土下座）前編からお話が面白くて後半はキュンキュンって、最高すぎる！！！これからも頑張ってください！応援してます！ (2022年2月15日 1時) (レス) @page5 id: 53cc08d6c4 (このIDを非表示/違反報告)
すき子(プロフ) - 楸さん» コメントありがとうございます！今回は前回よりもキュンキュン全開でいこうと思っていますので、最後までお楽しみ頂ければ幸いです。頑張ります！！ (2022年2月13日 11時) (レス) id: da856dbd0b (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - もう好きです。続編おめでとうございます！！もう初っ端から心を鷲掴みにされちゃってます‥‥。これからも頑張って下さい！！ (2022年2月13日 0時) (レス) @page3 id: 22f489ff48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すき子 | 作成日時：2022年2月12日 23時
