ざわめき ページ31
「…と、言いますと…？」
ハニくんの言った事がよくわからない。
私の都合の良いように解釈させてもらえるのであれば、彼は、しばらく私の家に寝泊まりするという事になる。そんな馬鹿な。だって彼は高校生だし、もう十分迷惑をかけてしまった。さらに心配してもらう義理なんてないはずだ。
JH「だから、犯人捕まったとはいえ、しばらくは不安だろうから。Aの家から通学するって言ってんの」
そのまさかだった。
思った通りの解釈で合っていた。
「だ、ダメですよ！こんなに迷惑かけた後に更になんて…」
JH「別に迷惑だなんて思ってないし、学校近くて楽だし」
「そんなこと言っても…」
ハニくんの荷物の量を見れば、これから引き返すのも大変そうだと感じ、とりあえずは今日もうちに来てもらうことにした。女子大生(付き合ってない)の家に高校生(受験生)が来るのって、親的に大丈夫なのだろうかとか気になったけど、それでもやっぱり誰かと家に帰れる事は嬉しかった。
「A、大丈夫だった？連休入っちゃったし友達いるっていうから寄らなかったけど…」
学校に行けば、事があってからすぐにラインした友達が心配してくれた。すぐに家に行こうか？と聞いてくれていたけど、ハニくんもいたからとりあえず大丈夫だと伝えたきりだったので、手短に近況報告をした。
「そっか…でも本当良かったよね、命を狙われちゃうとかじゃなくてさ。でも、これからも用心に越した事はないからね」
「本当そうだよね……全然今まで気にせず鍵開けっぱなしで夜寝てたりしたけどダメだなって思った…」
「えっ そんな事してたの！？ダメでしょそれ！」
怒られて当然のカミングアウトにしっかり厳しいお言葉をいただき、反省した。それから彼女は、今日はどうなの？って聴いてくれた。えーと…今日も一応ハニくんはうちに帰って来ることになってるけど…それをどこまで話していいのか。
悩んでいるうちになんだか廊下が騒がしくなった。
中にはきゃあきゃあと叫ぶ声も聞こえてきて、いよいよ普通の感じじゃなくなってきた。
「ねぇ！やばいよ！王子きてる！」
王子 私達が日常的に使っているその代名詞が指すのは、この辺にはただ一人。まさか、そんな訳がと思いつつ、女の子達の騒ぐ声に耳を傾けてみた。
「まじでいる！！！英文科探してるって」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1679人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mi(プロフ) - ☆白いちご☆さん» ありがとうございます！嬉しいです！一応、テンポよく書ける話を占ツク、シリアス目だったり小説のように情景描写多めの文をTwitterと棲み分けてるので、作風が若干違うかもしれませんがぜひ覗きに来てください！(ほとんどフォロワー限定公開です)@sugarsyrup1713 (2020年4月24日 19時) (
レス) id: dde0b016be (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - jaさん» コメントありがとうございました！遅くなりすみません。無事完結まで持って行けて良かったです！ありがとうございました！ (2020年4月24日 19時) (レス) id: dde0b016be (このIDを非表示/違反報告)
☆白いちご☆(プロフ) - ツイッターのアカウント教えて欲しいです！他の作品も読みたいです！ (2020年3月20日 3時) (レス) id: 769aca1689 (このIDを非表示/違反報告)
ja - ハニって女だよね（唐突）この話の後だけど、完結おめでとうございます！楽しく読ませていただきました！ジョンハン 大好き (2019年12月24日 0時) (レス) id: 890b8aa433 (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - bananalove0705さん» 一気読みの方が面白かったりしますよね！笑 嬉しい感想ありがとうございます！ハニ好きなんですけど、次もしまた書くとしたら、彼の優しい人柄がもっと出るような話を書いてみたいです＾＾ありがとうございました！ (2019年11月29日 0時) (レス) id: 0a962f2430 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mi | 作成日時：2017年5月4日 23時
