episode16 ユキさんリクエスト �� ページ21
うかつだった。
いくら服が同じで細身の体型が似てるからって、
キスするまで気がつかないなんて。
「相手を確かめなかったことは、私も悪かったです…」
「…おまえって、賢ちゃんの女やったんやな」
別に隠してるつもりはなかったけど、知らなかった様子のその人を睨む。
普段特に絡みが多いってわけではない。それでも周りから慕われる人だから、別に嫌っていたわけではなかったのに…
何考えてんだ、この人…
「そうです。だから困るんで、誰かが入ってくる前にここから出てってください」
「ふーん、強気なのに、自分の男には甘えん坊か……おもろいな」
「…っ、違う！さっきのは、たまたま…！」
「たまたま甘えたい気分やった？欲求不満ならおれが相手してもええよ…？」
「…頭おかしいんですか？出てって！もう体調なら平気なんで！」
「そやな、生意気な口が聞けるくらい元気やもんな」
私の苛立ちなんて意に介さない瞳のまま、ベッドを鳴らして近づいてきたから、ヤバい、と思い、ベッドを飛び降りようと試みたが、気づいたときには両手首を枕の横に拘束されていた。
「…！なにす、！！」
「静かに…どうなっても知らへんで？」
「………………」
私の口を片手で塞いだ後、怖くて大人しく頷いた私の口からゆっくりと手を放す。
「煽った責任取ってもらうわ」
「ちょっと待って！…さっきも言ったけど、私には賢ちゃんが…」
「そんなのおれには関係ない」
「私には関係あるんです！ふざけてないで本当にどいて！」
羞恥を煽るように私の胸に視線を当てた目が、私の威勢の良さを消していく。
「だっ、だいたい河井さんが賢ちゃんの服なんて着てるから、勘違いしただけ…なんで私が責任なんかっ、」
「コレが気に入らんなら脱いでもええけど」
言うなりジャケットを脱ぎ捨て、シャツのボタンを外し出したから、背中に冷や汗が伝う。
解放された手で目の前の身体を思い切り押し退けても、びくともしない。
もがく私を薄く笑いながら眺めると、私の首筋に顔を埋めるように覆いかぶさった。
「…っ、ちょっと、！」
「声、抑えた方がええよ？」
叫ぼうとした口を塞がれた私の首に小さなキスをたくさん落として、無理やり襲っているとは思えないほど優しい手つきで身体を撫でた。
なんで、なんて聞けなかった。
だってこの人はずっと、私のこと好きだったのだから。
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ユウ(プロフ) - 最初からずーっと読ませてもらいました。切ないお話に、涙がでました。賢ちゃんが好きです。 (2019年1月8日 21時) (
レス) id: e0b3508749 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - まりぃさん» まりぃさんご無沙汰してます。すごく遅くなってしまい申し訳ございません(＞＜)Part3の方でリクエストを更新いたしました！めっちゃ今更ですがよかったらご覧くださいませ(＞＜)ステキなリクエストをありがとうございました^ ^ (2018年12月29日 11時) (レス) id: 722850fb8f (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - ゆ〜さん» ゆ〜さん、長い間お待たせしてごめんなさい(TT)リクエストを書かせていただきました^ - ^よかったら読んでみてください^ ^ステキなリクエストをありがとうございました^ - ^また秋山さんのお話書いてみようと思います^_^ (2018年11月25日 13時) (レス) id: 722850fb8f (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 彗桃さん» 彗桃さん^ ^ part1を使った時から見てくださってありがとうございます^ ^読み返してくださってるなんて感激です(TT)恋はサイリウム気に入ってくださり嬉しいです。憧れだなんて言ってくださり私も泣きそうです(TT)切ない系のお話し好きなのでまた書きますね〜^ ^ (2018年11月25日 13時) (レス) id: 722850fb8f (このIDを非表示/違反報告)
彗桃(プロフ) - 久しぶりにpart1から読んで切ない系はほとんど全て泣いてしまいました〜（汗）恋はサイリウムも久しぶりに読んだんですがまた泣いてしまいました（汗）ちゅんさんに憧れを持ちつつも1ファンとして楽しませてもらってます！頑張ってください！ (2018年11月20日 23時) (レス) id: 89eb2c9c11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅん | 作成日時：2018年2月11日 18時
