32話 ページ32
「………夢や、…ないよな？」
携帯のメール画面と睨めっこすること数時間。
昨晩の記憶はあるにはある。
今度どこか行こうと誘った俺に対して、Aちゃんは「いいですよ」と答えた。
でも、それが俺の作った妄想やったらどうしようなんて、さっきからそればかり考えて、彼女にメールをしようとするもなかなか送れずにいた。
「賢ちゃん、何してんのー？」
後ろから急に覗かれてとっさに隠そうとした俺の手から携帯を奪い、その画面を見た後キラキラと目を輝かせる秋山くん。
「あれー？なんて送ろうとしてたんー？」
「ちょ！返してや！」
「昨日はAと一緒に帰ったらしいやん、水田から聞いたで？」
「…水田くん余計なことを」
「なぁ、賢ちゃん」
「ん？」
「まだ気になるってだけ？……Aのこと」
「………………」
その言葉に顔を向けると、そこには決してからかってるようなものやなくて、優しく笑う秋山くんがいた。
「………………」
目を閉じると、浮かぶのはAちゃんの顔。
いつも明るく笑ってる彼女が、昨日見せた弱い部分。
守ってあげたいって思った。
俺の気持ちなんて、とっくに決まってる。
「秋山くん……俺…………」
ーー賢ちゃんっ
ーー…川西さん
目を閉じると浮かぶのはいつも君のこと。
幼かったあの頃の君も、大人になった今の君も
俺は……
「……好き、やわ……Aちゃんのこと……」
「……うん、そっか」
「……ええ歳したおっさんが何言うてんねんって思うやろけど……ほんま、かなり……好きや」
どんどん恥ずかしなってきて手で顔を隠す俺に秋山くんは「分かったって！」と笑ってた。
好きって自覚した途端どんどん気持ちが大きくなるのはなんでやろ。
顔を真っ赤にする俺に秋山くんは「嬉しいわ」と言ってくれた。
「賢ちゃんはきっとAのことって…なんとなく分かってたけどな」
「…俺ってそんなわかりやすいん？」
「めっちゃ分かりやすいわ！」
ケタケタ笑う秋山くんにまた恥ずかしなって下を向いてると、取り上げられてた携帯を渡された。
「はい、今度はちゃんと誘いや？」
にやにや気味悪い笑顔を浮かべてその場を去ってく秋山くん。
今度こそ、ちゃんと誘う。
心に決めて画面に手を伸ばした。
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ちゅん(プロフ) - リタさん» リタさん。かなり前にコメントくださってたのに返せなくてごめんなさい。河井さんが実は重要な人物だったりします＾＾更新しましたので読んでくださると嬉しいです。 (2019年9月24日 21時) (
レス) id: 722850fb8f (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - なむなむさん» だいぶ前にコメントくださってたのに返さなくてごめんなさい。嬉しいコメントありがとうございます^ ^更新しましたので読んでくださると嬉しいです。二人の行く末を見守ってください＾＾ (2019年9月24日 21時) (レス) id: 722850fb8f (このIDを非表示/違反報告)
リタ - めちゃめちゃキュンキュンします！健気！でもゆずるくんと今後どうなるのかも気になるし胸が痛くなるけど、それ以上に川西さんがかっこよすぎます更新待ってます(>_<) (2019年2月7日 0時) (レス) id: becfb912c1 (このIDを非表示/違反報告)
なむなむ - 更新待ってます！めちゃくちゃキュンキュンして早く2人の恋がかなってほしいです！ (2019年1月6日 15時) (レス) id: e31a65da9f (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - おこめさん» おこめさんごめんなさい〜(T . T)止まってますがちょっとずつ貯めて更新を企んでます^_^365日ばかりに力が入ってしまい反省です(T . T)更新頑張ります！また遊びに来てください(^^) (2018年12月9日 14時) (レス) id: 722850fb8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅん | 作成日時：2017年12月19日 9時
