16話 ページ16
どんなに辛くても、朝は来る。
「…………寒っ」
布団の中で昨日は泥のように眠った。
心配してた秋にぃに短いメールを返して。
たくさん寝てたくさん泣いたら、
少しはすっきりすると思ったのに。
布団からもぞもぞ出ると、部屋は冬の朝の匂いがした。
顔を洗って、歯を磨いて、
服を着替えて、化粧して、
鏡を見て気付くひどい顔。
「…………まだ、痛むなー」
ぐーっとお腹がなる。
どんなに辛くても、朝は来て、お腹が減る。
ご飯を食べて、支度して、家を出るとき、
スマホを忘れたことに気づいたけど、取りに戻らなかった。
見るのが怖いから。
賢ちゃんから連絡が来てるんじゃないかと
期待する自分が怖いから。
.
「………おはよー…うーわ、あんたどうしたん？」
「…………うん、ちょっとね」
「もしかして泣いた？目めっちゃ腫れてるけど」
出勤したら結菜にそう言われて落ち込む。
鏡を見ると瞼が腫れぼったくなってる。
……ブスだ、最悪だ。
ため息を吐くあたしに、結菜が肩をポンと叩いた。
「なにがあったか知らんけど、何でも聞くから話したくなったら話してや？いっつもAは溜め込むから心配！」
結菜のこういうところが大好きだ。
丁度いい距離で、あたしを心配してくれる。
結菜に「ありがとう」と言うと照れ臭そうに笑ってた。
「そう言えば昨日のデートどうだった？」
「…………」
「結菜？」
「…………っんとに！むかつくー！あの男ー！」
急に叫んだ結菜にびっくりして仰け反る。
どうやら今回の彼も長くは続かなかったらしい。
「もー！聞いてよー！」とギャンギャン叫ぶ結菜。
「……はいはい」
あたしの胸の内を彼女に話すのはまだ先になりそうだ。
.
家に帰って携帯を見るとメールと着信が一件ずつ。
「…………」
着信は秋にぃから。
メールは……賢ちゃん。
「川西です。」とつけられた件名。
長く綴られた文章。
賢ちゃんはこんな風にメールを送るんだなと客観視する自分がいた。
ずっと、ずっと知りたかった連絡先。
あの頃のあたしなら泣いて飛び跳ねて喜んでた。
返事を送ろうとした手を止めて、
メール画面を消す。
着信ボタンを押して秋にぃに電話をかけた。
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ちゅん(プロフ) - リタさん» リタさん。かなり前にコメントくださってたのに返せなくてごめんなさい。河井さんが実は重要な人物だったりします＾＾更新しましたので読んでくださると嬉しいです。 (2019年9月24日 21時) (
レス) id: 722850fb8f (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - なむなむさん» だいぶ前にコメントくださってたのに返さなくてごめんなさい。嬉しいコメントありがとうございます^ ^更新しましたので読んでくださると嬉しいです。二人の行く末を見守ってください＾＾ (2019年9月24日 21時) (レス) id: 722850fb8f (このIDを非表示/違反報告)
リタ - めちゃめちゃキュンキュンします！健気！でもゆずるくんと今後どうなるのかも気になるし胸が痛くなるけど、それ以上に川西さんがかっこよすぎます更新待ってます(>_<) (2019年2月7日 0時) (レス) id: becfb912c1 (このIDを非表示/違反報告)
なむなむ - 更新待ってます！めちゃくちゃキュンキュンして早く2人の恋がかなってほしいです！ (2019年1月6日 15時) (レス) id: e31a65da9f (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - おこめさん» おこめさんごめんなさい〜(T . T)止まってますがちょっとずつ貯めて更新を企んでます^_^365日ばかりに力が入ってしまい反省です(T . T)更新頑張ります！また遊びに来てください(^^) (2018年12月9日 14時) (レス) id: 722850fb8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅん | 作成日時：2017年12月19日 9時
