22曲目 福音曲 ページ22
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────人ハ愚カ?
お盆で仕事も休みだった。職場の薄っぺらい関係の口だけではの友達と予定を作るほど仲も良くない。ずっっと、自宅にこもって本当に何もない日々を、日常を過ごしていた。
しかし、けれどもなにかが足りなくて、それが何かは気付かないフリをして部屋が静かなのが耐えられずに見もしないテレビをつけて、ソファに横になる。
不思議となんだが落ち着いた。そういえば、いつもここに誰かさんが寝っ転がってテレビを見ていた気がする。浅い眠りに落ちていく。気分は深い深い水底へと沈んで行った。
ヴヴ、とバイブレーションが鼓膜を擽った。
インターホンが私に来客を報せる。眠りにつく前、少し斜めにあった太陽が真上に上がって鬱陶しく部屋を照らしていた。
来客を待たしているんだった、と急いで見た目を鏡でちょっとだけ整えて、玄関へ向かって戸を開ける。
「 お、良かった生きてたな 」
三ツ谷先輩だった。あれから何とも微妙な距離が出来てしまってから、お盆休みに入って連絡も取り合っていないからかなり久しぶりだった。
「 久しぶりです、 」
「 返信も既読もつかないから心配してたんだぞ?大丈夫か夏バテしてないか? 」
「 大丈夫ですよ、すみません長い休みだと怠けちゃって…… 」
引きつった笑みを浮かべながら、スマホを確認して三ツ谷先輩からメッセージが来ていたことに気付く。
「 ったく…ほっとけねぇな。A、台所借りるぞ?お邪魔しまーすっと 」
野菜やらなんやらと材料が入った買い物袋を持って私の家の中に入っていった。確かに、誰も来なかったら夜まで何も食べなかっただろう。実際何もしてないからお腹も減らない。
一応、そんな悪いですよ、と遠慮はしたけど、昔から面倒見のいい彼は明るく気にすんな、と言った。
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「 Aの口に合うか? 」
察しが良すぎる先輩に何かを悟られないように精一杯笑って頷く。すると、頬杖を付いている三ツ谷先輩はにっと笑みを浮かべる。しかし、そこで彼はところで、と話を切り替える。
「 誰か泊まってたのか? 」
リビングに積まされた布団を見て三ツ谷先輩は言った。流石目敏いな、て心の中で自らを嘲笑した。勿論、言うつもりは無いし、何となく三ツ谷先輩には言わない方がいいような気がしていた。
「 友達です。近々お父さんも来るので、そのままにしてあるんです 」
「 そっか 」
「 前言ってた指名手配犯匿ってるとか思ってな 」
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愛之助(プロフ) - 凛愛さん» 疲れましたわ〜🥹 ありがとうございますわ〜😭またなにか書けたらいいな…😌 (2022年10月13日 23時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
凛愛(プロフ) - 完結おめでとうございました〜❗️無事死神と踊りました〜❗️一からまた読み直します更新お疲れ様でした🥹 (2022年10月13日 6時) (レス) @page31 id: 1a57349a51 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - ha0824duさん» 初めまして〜🤍それはよかったです😭😭ありがとうございます!完結まで頑張ります〜〜💦💦 (2022年9月5日 2時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
ha0824du(プロフ) - 初めまして!!私の推しor推しなので最高にどっきゅんうっふんしてます(*´◒`*)⭐︎これからも応援してます!♡ (2022年9月3日 22時) (レス) @page23 id: 0233a38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 河谷さん» か、…感謝…🤦♀️🤍 今度ドカッと更新するつもり😌✨ 私こそだい゛ずぎい゛い゛ (2021年11月10日 20時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛之助 | 作成日時:2021年10月28日 8時