14曲目 鎮魂曲 ページ14
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──────�����に救いを
目が覚めた。いつも通りの自分の部屋、いつもと違うのは隣に引っ掻き傷のある背中がある事だった。まだハッキリとしない意識の中、怠い身体を起こして、ベッドから抜け出す。暗い部屋の中、下着と服を手探りで取って脱衣所に向かう。トイレに入って、どっと息を吐いた。
「 ………は?………いや、あ゛? 」
下着を着ながら段々と頭が冴えて、そして同時に動悸していく。記憶は有難いことに全てしっかりと残っている。とうとう私はやらかしてしまった。あまり関わってはいけないと自分でわかっているはずの半間とそういうことを、昨日の私はしてしまった。
ぽんぽんと何かと思い出してきてもう素面でなんか半間に顔を合わせられる気がしない。
「 どうしようどうしようどうしよう、…あれまってもう8時じゃん、三ツ谷先輩から連絡も来てるし、でも今日は無理だよ… 」
ごめんなさい、ごめんなさいと口に出しながら、“体調不良なので今日お休みさせてください”と連絡を入れる。勿論、三ツ谷先輩ではなく、違う上司の人に。
一旦目を伏せて深呼吸をした。まだ夢かもしれない、瞼を開く。景色は同じく現実は私を置いていつも通りに過ぎていく。
「……取り敢えず朝ごはん作ろ」
腹が減ってはなんとやらとも言うし、ひとまず何事も無かったかのように私は全て覚えていないことにしていつも通りまた日常を過ごすんだ。私は部屋着を着て、トイレを出た。
「うわあぁぁぁあっ!!?!」
「あ゛ーうるさ、…」
「あ、ごめ、ん」
トイレの入り口前にパンツだけを履いた半間が眠そうな顔で立っていたのだ。不意打ちに思わず絶叫してしまい、半間は迷惑そうに片耳を気休め程度に塞いだ。そして、私は閉口した。半間も何を言ってくることはない。
「お、おはよう」
「ん〜…はよ、」
ガッチガチに固まってしまった私は何もなかったように振る舞えるはずもなく、動けずにいると半間がゆっくりと動き始め、私の横を通り過ぎる。心臓の鼓動が早まり、動揺を悟られないように俯いた。
トイレのドアがギィ、と軋む音がした。何も勘づかれてないと胸を撫で下ろしたそのとき、
「 忘れられなくて残念だったなぁ、オネーサン 」
背後で彼がそう呟き、急速に鼓動が高まりすぐに振り向けばドアはガチャリと閉められた。
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愛之助(プロフ) - 凛愛さん» 疲れましたわ〜🥹 ありがとうございますわ〜😭またなにか書けたらいいな…😌 (2022年10月13日 23時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
凛愛(プロフ) - 完結おめでとうございました〜❗️無事死神と踊りました〜❗️一からまた読み直します更新お疲れ様でした🥹 (2022年10月13日 6時) (レス) @page31 id: 1a57349a51 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - ha0824duさん» 初めまして〜🤍それはよかったです😭😭ありがとうございます!完結まで頑張ります〜〜💦💦 (2022年9月5日 2時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
ha0824du(プロフ) - 初めまして!!私の推しor推しなので最高にどっきゅんうっふんしてます(*´◒`*)⭐︎これからも応援してます!♡ (2022年9月3日 22時) (レス) @page23 id: 0233a38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 河谷さん» か、…感謝…🤦♀️🤍 今度ドカッと更新するつもり😌✨ 私こそだい゛ずぎい゛い゛ (2021年11月10日 20時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛之助 | 作成日時:2021年10月28日 8時