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何としても裏方の仕事を手に入れようと葛藤したものの
じゃんけんでことごとく負けて最後の勝負で章ちゃんに負けた。
いや、俺運悪すぎやろ・・・
メイド服とか絶対章ちゃんの方が似合うやん！
章ちゃんの勝ち誇った顔を思い出していらいらしながら速足で自動販売機に向かう
「・・・あっ」
自動販売機に立っていたのは桜木先輩だった
「こんにちわ」と声をかけて近寄ると、先輩はこっちを見て笑う
「お、亮ちゃんじゃん。」
「ジュース買いに来たんですか？」
「うん、みんな出し物の準備してて大変だから差し入れしようと思って」
そう言って先輩は手元にある紙袋をガサガサと揺らして見せた。
・・子の人ほんま優しいよな。
「出し物何されるんですか？」
「お化け屋敷するよ」
「衣装とかもう決まってるんですか？」
「なんか私だけヴァンパイア固定だった(笑)」
なんかスーツ着てマント羽織るらしいんだけど、桜木しかいないって指名された」
困った顔で笑う先輩を見て、少し笑う。
「絶対に合いますよね(笑)先輩」
「そうかな？亮のところは？」
うわ、言いづらいなあ・・・
「えーと・・笑わんといてくださいね？」
「え？うん」
「・・・俺のクラス
男女逆転メイドカフェするんです////」
「・・・」
・・・え、返事ないんやけど
も、もしかしてひかれてる？汗
「や、やっぱ気持ち悪「いいじゃん！」
「・・・へ」
「うわー亮ちゃんのメイドかあ。似合うんだろうなあ、絶対に見に行くから！」
「え、あ、ありがとうございます！俺も絶対見に行きます！」
「ほんと？ありがとっ」
そう言ってにこっと先輩は笑った。
「じゃ、これあげる」
ちょこんと目の前にオレンジジュースが差し出される。
「え、いいんですか？」
「いいよ、これ飲んで頑張れ」
「じゃ」と言って俺の頭をクシャっとなでる
走って去っていく先輩。
・・・心臓の音がうるさい
先輩の温かい手の感覚が忘れられない
先輩の、表情や、言葉、行動に、
鬱陶しいほど反応してしまう
これって、恋なんかな。
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作者名：朱華 | 作成日時：2018年12月30日 4時
