孤 独 恐 怖 過 敏 症 。【孤爪研磨】

第七話　恩人 ページ8

え、ここどこ？
どうしようどうしよう、迷子になっちゃった、、、。

朝早いからか、人も全然いない。


ということは、

知らない場所で、ひとり。


そのことを自覚したとたん、
恐怖で手が震えだす。
ああ、だめだ。
孤独を感じてしまった。
こわい。
涙があふれだし、
思わずその場でうずくまる。
呼吸がどんどん浅くなっていくのを感じる。

大型のショッピングモールで親とはぐれたような孤独感、
それを何倍にも増幅させた恐怖。

以前、一度だけ、同じような状況で意識を失ったことがあった。
今回もそうなってしまうのだろうか。


思った通り、だんだんと意識が遠のいていくのがわかる。
視界が狭まっていく。

誰か、たすけて…

もうだめだ、と思ったその時
誰かに肩を揺さぶられた。

？？「っ！、大丈夫ですか？」

？？side
登校途中、道端でうずくまっている女の人がいた。
最初は無視して通り過ぎようとしたが、よく見ると震えていて、苦しそうに息をしていて、
おまけに泣いている。


なぜか、その小さな姿が、助けを求めているように見えて。
話しかけてみることにした。

？？「大丈夫ですか？」

反応がない。
近寄ってみると、顔色が悪い。呼吸もどんどん浅くなっているように見える。

軽く肩を揺さぶってみる。
まったく反応がない。
だいぶやばくないか？これ。

激しく肩を揺さぶる。
揺さぶり続ける。

やっと気が付いたようで、はっとしたようにこっちを向いた。

？？「っ！、大丈夫ですか？」

A「はぁ、はぁ、っ。だい、じょぶ、、、です、。」

？？「息切れがひどいみたいですけど、、、何かあったんですか？」

A「っはぁ、っ、せつめ、するっ、で、ちょっと、まっ、くださっ、げほっ、っ」

？？「はい。ゆっくりでだいじょうぶですからね。」


Aside

しばらくして。。。


A「、もう、大丈夫です。すいません、ありがとうございます。」

？？「それで、何かあったんですか？」

道に迷ったこと、自分の病気のことを話した。今までは周りに必死に隠していたことだが、この人には、不思議と話そうと思えた。たぶん、今後会うことはないだろう人だからというのもあったのだろう。

A「それで、パニックになっちゃって。」

？？「そうなんですか。それなら、中学まで、送りましょうか？」

A「いえ、そんな。悪いですよ。」

？？「高校行く途中に通るので、大丈夫ですよ。」

A「そうなんですか。じゃあ、お言葉に甘えて。」

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