孤 独 恐 怖 過 敏 症 。【孤爪研磨】

第二十二話　寝る ページ27

研磨side

A「添い寝、とか、して欲しぃ、です。」

え、なんでも言ってとは言ったけど、添い寝…。
でもかっこつけて聞いちゃったし、断れない…

研磨「わかった。いいよ。」

A「・・・え、いいの？」

研磨「言ったでしょ？これからはおれが助けになってあげる。」

おれがそう言うと、しばらく固まってから、

A「、ほんと？」

と一言。

研磨「ほんとだよ。」

と言うとまた泣き始めてしまった。

研磨「泣かないでいいよ。大丈夫だから。」

A「、っうん。ありがと、っ、、！」

研磨「どういたしまして。」


Aside

添い寝…いいんだ。
ここまでしてくれる人は初めてだ。嬉しくてまた泣いてしまいそうだ。

研磨「泣かないでいいよ。大丈夫だから。」

優しい、どこまでも優しい。

A「、っうん。ありがと、っ、、！」

研磨「どういたしまして。もう遅いし、寝ようか。」

A「うん、」

研磨「おれの部屋で寝る？」

A「そうだね。」

お義母さんに誤解されたら面倒だろうし。

〜研磨くんの部屋の前〜

研磨「ちょっと散らかってるけど、気にしないで。」

A「おじゃま、します…？」

研磨「一回入ったことあるでしょ。」

A「よく考えたらそうだけども…。」



研磨「壁側行って。落ちたらだめだから。」

A「わかった。」

一緒に寝るのか…。誰かと一緒に寝るなんていつぶりだろう。
ちょっと緊張しながらも研磨くんのベッドに入る。

あ、研磨くんのにおいがする。なんか落ち着く…。


研磨side
・・・警戒心ゼロ。
ちょっとは警戒したらどうなの。すんなり壁側に行っちゃってるし。いざというとき逃げられないよ？
いや、そういうことをするつもりはない、ないけど、やっぱりちょっとは警戒したらどうなの。

A「研磨くんは寝ないの？」

この人は自分の隣の空いたスペースをポンポンと叩いてそう聞いた。

研磨「・・・寝る。」

A「ん。」

眠そうな顔でニコッと幸せそうな笑顔を見せたその人。それはいつもの作り笑いじゃなくて。
ちょっと、かわいいと思った。

おれもベッドに上がり布団に入る。

研磨「狭い」

A「そうだね」

普通一人で寝るサイズのベッドだから、当たり前だけど狭い。


研磨「！？」

A「こーしたら狭くないよ…」

寝ぼけてるのか、おれに抱きついてきた。今日何回目？

研磨「ちょっと、なにしてんの…。」

A「スー、スー」

寝てる。

もうどうなっても知らない。

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