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また 気持ち悪い手が
あたしに向かって伸びてきた。
頭では 諦めてても 体は反応して
避けようとしてしまう。
だけど その手は 空中で止まったまま
降りてこなかった。
不思議に思い そっと その手をみると…
誰かが その手を 掴んでいた。
そこからは 何が起きたのか
あっという間のことだった。
でも＿この人、強い…＿
倒れた人たちは 真っ青な顔で
立ち上がり逃げ出した。
しばらく男達をみてたけど
あ！お礼!!と思って 顔をあげた。
そこには キラキラときれいな髪の背中
…月が2つあるみたい…
見とれてると ゆっくり歩き出す。
まるで 道案内をしてくれてるみたいに
歩調を合わせて進む彼。
無言のまま ついていくと
人通りのある道にでた。
『あの…』
声をかけたけど その月は
暗い路地に 消えていってしまった。
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作者名：一重梅 | 作成日時：2017年2月8日 9時
