この手は離せない 2 (ページ13)

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YOU side

…夢を見ていた。

会いたくて堪らなかったｵｯﾊﾟが優しく抱きしめてくれていた。。

暖かくて広い胸、ｵｯﾊﾟの香り。
いつもよりもしっかり包み込まれている様で
私を安心させてくれた。

もうずっと、このままでいたかったのに…

『ﾐﾝｿｸは私と愛しあっているの。
いい加減彼を解放してよ。』

ﾕﾘｵﾝﾆの声が聞こえた。

ﾔﾒﾃ…

『ﾐﾝｿｸは私を抱きながら｢愛してる｣と言ってくれたわ。』

お願い、ﾔﾒﾃ…

『その場所は私の場所なのよ。早く消えて。』

ｵｯﾊﾟの香りと温もりが離れていく…

最後までｵｯﾊﾟの服を握りしめていた手も剥がされた…

暗闇の中、独りになった。

そうだった。
私は独りで生きられる様に強くならなければいけないんだった…

だけど、ｵｯﾊﾟの温もりを感じてしまったせいで
孤独が怖くてしかたがない。
涙が溢れそうになったとき
夢から覚めた。。

｢…夢？………あれ？ここは…｣

見慣れない景色に目を走らせるけど
なかなか頭が追い付かない。

｢………！！｣

隣に……誰かいる。

そうっと離れてよく見るとまさかのｼﾞｮﾝｳﾝｵｯﾊﾟだった。。

｢………寝てる。｣

あ…思い出した…
それじゃあここは、ﾕﾉｵｯﾊﾟの家…かな。

深いため息を吐いて天井を見つめていると
ｼﾞﾜｼﾞﾜと涙が溢れてくる。

｢…どうしていつもこうなっちゃうんだろう。｣

どこにいても、いつも誰かに迷惑をかけてしまう。

ｵﾝﾆの言った通りだ。

頑張ってる…つもりだったのにな…
なんだかもう、どうしたら良いのかわからないや。

涙が止まらなくなって、両腕で顔を覆ったとき
ｸﾞｲｯと身体ごと引き寄せられた。

ｼﾞｮﾝｳﾝ･ｲｪｿﾝYS｢ｵｯﾊﾟに会えて泣くほど嬉しいのか。
Aは相変わらず可愛いな。。｣

ｵｯﾊﾟの胸に顔を押し付けてきつく抱きしめられた。

｢……ｵｯﾊﾟ、苦しいよ。。｣

YS｢ｵｯﾊﾟはもっと苦しかった。
ｵﾏｴに会えなくて寂しかったんだ。
もう少し充電させろよ･笑｣

…ｵｯﾊﾟ達はいつもこう。
私が辛かったり寂しかったりすると、先回りして甘えさせてくれる。

ﾐﾝｿｸｵｯﾊﾟとは香りも感触も違うけど
私を安心させるには充分過ぎるほど温かい。

………でも、これ以上甘えちゃﾀﾞﾒだ。

｢……ｵｯﾊﾟ、喉渇いちゃった。｣

YS｢ん…じゃあ起きるか。｣

ｵｯﾊﾟの胸から解放されると胸がｷﾞｭｰｯと痛くなった。

ﾀﾞｲｼﾞｮｰﾌﾞ、ﾀﾞｲｼﾞｮｰﾌﾞ。
こんな痛み、すぐ慣れる。

YS｢A。｣

顔を上げるとｵｯﾊﾟは私の目をじっと見つめ、ｵﾃﾞｺにそっとｷｽをした。

YS｢ｵｯﾊﾟはｵﾏｴの味方だからな。｣

｢…………何言ってるの？ﾍﾝなｵｯﾊﾟ。。｣

溢れそうな涙を隠すようにｵｯﾊﾟから目を逸らした。