噂のあの子。６

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この時間にもなれば
事務所の中だってしーんとしてる









いつもなら入り口のとこで
ペンの子達が待ってるんだけど









SE『今日誰もいなーい(^^)』









一応形だけの変装をしてるセフンは
外に出るとそう言いながらぐーっと伸びをした









いつの間にか日にちも変わってて
やけに静かで変な感じがする









SE『あれ？てかマネひょん来てない』





『呼んだの？』





SE『うん。だって帰れないじゃん』









いや、帰る方法は
いくらでもあるんだけどな









まぁ、そんなこと
このアイドルくんには通じないだろう









SE『うぇ〜最悪。マネひょん寝てたって』









すると携帯を見ながらそう言うセフン
液晶の光で嫌そうな彼の表情が照らされてる









そして直後に私を見て
どうしよう、って目を向けてきた









『じゃあ、私がタクシー捕まえてくるからセフンはここで』





SE『あ、だめ！ぬなはここにいて、僕が捕まえてくるから』





『え、ちょっとセフ』









行っちゃったよ









私の呼び止める声になんて
振り向きもせずにターッと走っていってしまった彼









ぽつんと残された私は
何もすることが無くて困ってる









事務所に戻ろうにも
ロック解除するの面倒だし









てか、電話で呼べばよかった…なんて
今さら思い付いてもセフン行っちゃったし









『セフナ〜早く〜』









色んなことを考えてたら
思わず出てきたそんな独り言









それは虚しくも誰にも届かず
この静かな空間に消えていった









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『…………え、？』









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…はずだったのに、









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「Aちゃん、みーっけ^^」









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