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「大丈夫ですよ。あの兄弟は強い」
「強い…かい」
ピナコは機械鎧の部品を触りながら、昔を思い出すように目を細めた＿＿＿＿
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「ばっちゃん！兄さんを…」
『兄さんを助けて！！』
そうだね…4年前自分の腕と引き換えに弟の魂を錬成した時も、
「ばっちゃん、オレは国家錬金術師になる」
軍の狗となる事を決めた時も、
「だからオレに自由に動かせる手足をくれ」
大人でさえ悲鳴をあげる機械鎧の手術に耐えた時も…………
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「あんな小さい身体のどこにあれほどの強さがあるのかと思ったよ。そしてそこまで強いからこそどこかで何かの拍子に挫けてしまった時、立ち直れるだろうかと心配になる」
「ピナコ殿にとっては孫みたいなものですか」
壁に寄りかかりながら少佐は壁に飾ってある無数の写真に視線を移した。
「ああ、あの3人が生まれた時からずっと成長を見てきたよ。なんせあたしゃああの子らの父親とは昔っからの酒飲み仲間でね………奴め、妻も子供も置いてこの街を出て行ったきり今はどこをほっつき歩いてるのやら…生きてるのか死んでるのかもわからん」
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Aside
＿＿＿＿＿3日目。
ついにエドの機械鎧が完成した。ピナコばっちゃんとウィンリィはエドをソファーに座らせると、完成した機械鎧を持って奥の部屋から現れた。
2人はエドの足と肩に機械鎧を装着させると、神経を繋げる為の工具を手にする。
神経を繋げる瞬間というのはとんでもない激痛を伴うようで、その痛みを今から感じるエドは表情をこれでもかというほど歪ませていた。
「いいかい？いくよ？」
「いち」
「にィの」
「さんっ！！」
ガチッ
接続音と共にエドの口から短い悲鳴が飛び出した。
汗を額に滲ませながらエドはへなへなと肩の力を抜く。
「〜〜〜〜っ、毎度この神経つなぐ瞬間が嫌でよ…」
「泣き言言わないの。はい、動かしてみて」
「でもこの痛みとももうおさらばかもな。賢者の石が手に入れば元の身体に戻って万々歳だ」
「残念だねぇ、せっかくの金ヅルが」
「そうよ、無理して元に戻る事ないわよ」
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作者名：はちまき | 作成日時：2022年2月10日 12時
