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Aside
優しく揺さぶられる感覚と一緒に自分が呼ぼれているような気がしてゆっくりと重い瞼を開く。
「あ、姉さん…やっと起きた」
目の前には厳つい鎧。否、アルがいた。おそらく何度も起こしてくれていたのだろう。申し訳ない。
徐々に意識がハッキリしていくにつれ、車内がやけに騒がしい事に気が付いた。
ざわざわとしている客に床に座り拘束されている男達………………………拘束?
『あー、えーっと、アル?ちょっと何があったのか説明してくんない?』
「まったくもう…」
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アルから説明をしてもらった後、改めてこの列車が危険な状態にあるのか再確認した。
テロ集団のうち二人はエドが再起不能にしたが、他にもあと10人もいるらしい。
「しょうがない、オレとAは上から、アルは下からでどうだ?」
「はいはい」
『了解』
そう3人で役割を決めた後、私とエドは早速窓から車両の上へ飛び乗った。
『っとと…兄さん私よりめちゃくちゃ体重軽いんだから風圧気を付けなよ?』
「誰がチビだ」
『言ってない言ってない』
少々エドからヘイトは買いつつも、私とエドは先頭車両に向けて走り出した。
_________先頭車両に近付いてきた頃、風圧に掻き消されつつも何やら言い争いをする声が聞こえてきた。
『(何の声____)』
____瞬間、下から銃弾が大量に飛び出してきた。
『うおわああああッ!!!!?』
「いってえええええ!!!!」
エドは機械鎧の隙間に弾が命中したらしく、甲高い悲鳴を上げている。
私達は即座に車両の上から飛び降り、一旦作戦を中止する羽目となった。
「うわ、あぶねーあぶねー!!左足じゃなかったらやられてたな…Aは大丈夫か?」
『奇跡的に服に弾丸が掠った程度ですんだ』
「うお、スゲーなおまえ___ちきしょーおぼえてろよ」
エドは悪態を着きながら機械鎧に命中した弾丸を取り出した。
『あれ、その弾捨てないの?』
「ふっふっふっ…まあ見てなって。まずは機関室奪還だ!!」
そう言いながらニヤニヤした顔で機関室の車両へ飛び乗るエド。何を考えてるのかよく分からなかったが、エドが考えた作戦ならまあ大丈夫だろう。
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作者名:はちまき | 作成日時:2022年2月10日 12時