･素直な2人は正反対 ページ26
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文化祭の準備で盛り上がる中,1人浮かない顔をしている奴を見つけた。
ぼくはそいつの手をいきなり引くもんだから,当の本人は驚きながらもその手を振り払うことはしなかった…ただぼくの後ろをついてくる。
クラスの荷物が置かれた教室に着くと,ぼくはクスリと笑い問いかける。
紅「…孝太と何かあった」
状況が分からず慌てるかと思ったが,図星だったようで視線を逸している。
孝太も少し様子が変に見えたけど,友也の方が重症だった。
"友也は顔に出やすいから"
友「…言わなきゃダメ？」
紅「その状態で皆に迷惑かけなければね」
少し強めに…友也を思ってきつい言葉をかけた。
小さく息を吸い,覚悟を決めぼくの方を見る。
"その目は色褪せてはいなかった…"
友「…孝に告白したら断られた」
何も言わずただ聞いていた。
聞いておいて何様だって話だよね。
友「俺の事…友達以上に見れないって」
あぁ…何て"幸せそう"な話だろう。
友達以上に見れない…か,それは孝太のワガママだ。
本当はそんな事思ってないくせに…
怖がってるだけ,もう一歩互いに踏み出したら届くのに…
"2人ならもう,手に入るでしょ？"
紅「もっとちゃんと伝えなきゃダメだよ!!」
いきなり喝を入れられ身体を大きく反応させると,ブツブツ何かを言ったかと思えばさっきまでの浮かない顔が嘘の様に晴れていく。
友「そうだよな!!孝にはもっとストレートに言わなきゃダメだよな♪」
明らかに機嫌が直ると,ぼくの手を掴んでブンブンと上下に動かす。…痛いんだけど←w
友「俺,もう1回孝に告白してみる!!」
紅「うん♪頑張れ友也」
【いつまで彼に偽るの？】
…それはアイツが,さ…
【彼は待ってるよ？】
………
【彼は君を…】
…嘘だ,やめろ
【彼を信じないの？】
…今の俺にはーーーー
友「紅葉…大丈夫か？」
ふと我に帰り友也の方を見ると,不思議そうにぼくを見ていた。
何か勘づかれる前に適当に衣装の入った箱を持たせ,先に教室へ帰ってもらった。
背中に変な冷や汗をかいていた。
さっきのは一体何？あれはぼくじゃない…
紅「俺に聞いてたのか…」
『紅太郎に戻る気はねぇの？』
あの日の言葉が頭の中で嫌と言うほど響いていた。
俺が"素直だった事"が原因で,今の姿になったのに…
どうしたら戻れるんだよ,なぁ教えてくれよ…
"もうお前は演じなくていいよ"って…
"本当のお前を愛するから"って…
言ってくれよ…「夏月」
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B民(プロフ) - 中途半端な愛さん» コメントありがとうございます,今後の2人の展開を楽しみにしていてください♪ (2019年2月3日 1時) (
レス) id: 572b3d69bd (このIDを非表示/違反報告)
中途半端な愛 - 夏月たちがどうなるのか気になります！ 読んでいて感情を揺さぶられる作品で、、、最高です。最高。 更新頑張ってください！ (2019年2月2日 23時) (レス) id: 55fb495860 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：B民 | 作成日時：2018年7月24日 20時
