･お互いさま ページ22
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あるホテルの一室で,見知らぬおじさんに媚を売っていた。
バイトだから仕方がないと思っているけど,興奮しているおじさんはいつ見ても気持ち悪いと思った。
客「んんっっ!!紅葉たん可愛いぃ!!」
前まではそれが嬉しかったのに,今は全然嬉しくない…
それも全て"アイツのせい"
愛されることは嬉しかった。例えそれが偽りだったとしてもぼくにはそれが愛だと思っていたかった。
"知らないんだから当然だよね"
やっとおじさんとの相手も終わり帰ろうとすると，店長から追加でもう1人相手する事を頼まれてしまった。
汚い欲にまみれた服を脱ぎ捨て,可愛い服に身を包み最後の相手を静かに待っていた。
部屋に入ってきたのは若いサラリーマンで，仕事で疲れきった様子が目に見える。
紅「今日はよろしくね,おにぃさん♡」
軽いボディタッチをすると,いい反応をしたのをいい事に腰に手を回す。
慣れたように上目遣いをし,その気にさせたはずだった。
軽々持ち上げられベッドに乱暴に投げられると,早々と腕を拘束された。
紅「へぇ…こう言うのが好きなの？」
余裕を振る舞っているが,正直怖い…
上に跨り不敵な笑みを浮かべ,見下ろすのはさぞかし気持ちがいいのだろう。
"ぼくには一生出来っこない"
？「お前,まだ気付かねぇの」
開口一番に聞いた言葉と声は,ぼくの神経を逆なでした。
紅「何でお前がいんだよ…"夏月"」
夏「そっくりそのままお前に返す」
大きな手が"また"ぼくの首に触れた。
あの時を思い出し咄嗟に目を瞑るが,触れた手に力はなく冷たかった…
夏「お前に1つだけ聞きてぇ事がある」
それに答えなかったら,この手にきっと力が込められるのだろう。
ゆっくり息を吸い,覚悟を決めるとジッとぼくの目を見つめる。
夏「紅太郎に戻る気はねぇの？」
きっとコレだと分かっていたかのように,ぼくは目を逸らさずに夏月を見ていた。
何でそこまで紅太郎にこだわるのか,今のぼくには理解できる事ではないのだろう。
"お前はぼく(紅太郎)を知らないくせに"
何も答えないぼくの首を掴むかと思っていたが,手の拘束は外され夏月はベッドから降りていた。
直接知りたいけど真実を知るのは怖い…といった所かな,お前は昔から変わってない。
全部昔の俺を真似しているだけで,本当は優しい奴だって知ってる。
言うのは多分今じゃないと思うんだ。
"お互いに腹割って話せる時が来たら話そう"
その時までにはちゃんとーーー
"答えてやるからさ"
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B民(プロフ) - 中途半端な愛さん» コメントありがとうございます,今後の2人の展開を楽しみにしていてください♪ (2019年2月3日 1時) (
レス) id: 572b3d69bd (このIDを非表示/違反報告)
中途半端な愛 - 夏月たちがどうなるのか気になります！ 読んでいて感情を揺さぶられる作品で、、、最高です。最高。 更新頑張ってください！ (2019年2月2日 23時) (レス) id: 55fb495860 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：B民 | 作成日時：2018年7月24日 20時
