･小さな本性 ページ16
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雨降る季節が過ぎていき,太陽の日が段々差し始めた今日この頃。
間もなく夏休みを迎えるが,学生を待ち構えているものがある。
紅「うわぁん…この問題分かんないよぉ」
友「うわー,頭が可笑しくなるー!!」
騒ぐ2人を見ている俺達4人は,呆れたり苦笑していた。
夏休みを迎える前に"定期テスト"がある。
赤点を取ると補習があったりと,有意義な夏休みを過ごせない。
春「教えてやるから頑張ろう」
紅「春くんに教えてもらえたら頑張れる〜♡」
友「ゆっきー,孝,なっちゃん教えて!!」
雪「友也くん頑張ろう」
孝「日頃からやってればこんなことには…」
夏「変な呼び方するな」
誰が言ったか,6人で勉強会をやることになった。
正直うるさくて勉強どころではない。
紅「春く〜ん,ここなぁに？」
春「ここか？これはなぁ…」
紅葉は相変わらず花宮に媚を売っているのを,俺とは他にもう1人見ていた。
夏「冬上,手が止まってるけど分からない所でもある？」
雪「えっ？あ…うん,ここ…かな」
いきなり声をかけ驚かせたが,問題を指差したので教えることにした。
その様子を紅葉は,怪しく微笑みながら見ていた…
ーーーー
勉強会を終え図書室に寄ってから帰ると,紅葉が昇降口に突っ立っていた。
夏「何してんだ」
紅「別に〜？一緒に帰ってあげてもいいよ」
ニコニコ笑顔で繕っている顔を近づけたのを,うざったいと思い振り払った。
俺は正直この顔が"大嫌いだ"
紅「今日は春くんと一緒に勉強出来て幸せだったなぁ♡」
ただ延々と聞かされる話を,黙って聞いていると不敵な笑みを浮かべ始めた。
…嫌な予感しかしない。
紅「雪ちゃんと楽しそうに話せてたね♪よかったね〜」
楽しく話した覚えはない。
お前の勘違いだと言いたかったが,敢えて言わなかった。
紅「だって夏月,雪ちゃんのこと"好き"だもんね」
俺の予感は的中していた。
…アイツは俺の事を何も知らずに,さも冬上が好きだと"勘違いしている"
好きになるわけないだろ？
俺は昔から…
夏「ーーーー」
前を歩くアイツは,ものすごい形相で俺を見る。その目は今にも俺を"殺しそう"だった。
俺の方へ歩みを進ませ,制服のネクタイを力強く引っ張ると首が締まった。
紅「…2度と呼ぶな」
久しぶりに聞いたドスの声は,何処か懐かしさを感じていた。
何も知らない俺達が交わる事などないだろう…
もしお前が望むのなら…
"俺はきちんと伝えたいと思う"
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B民(プロフ) - 中途半端な愛さん» コメントありがとうございます,今後の2人の展開を楽しみにしていてください♪ (2019年2月3日 1時) (
レス) id: 572b3d69bd (このIDを非表示/違反報告)
中途半端な愛 - 夏月たちがどうなるのか気になります！ 読んでいて感情を揺さぶられる作品で、、、最高です。最高。 更新頑張ってください！ (2019年2月2日 23時) (レス) id: 55fb495860 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：B民 | 作成日時：2018年7月24日 20時
