《ツイステ》記憶を取り戻した少女は歪んだ世界で何を思う《鬼滅の刃》 (ページ15)

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五十五話:彼女の正体ページ15

ｱｽﾞｰﾙ「......はっ！」

軽く意識を失っていたアズールは、もう聞くのならとことん聞こうという気になっていた。

ｱｽﾞｰﾙ「では、学園に来る前はどこにいましたか？」

『東京府.....まぁ、異世界だ。』

アズールは固まった。←

当たり前でもある。異世界から来た？

まともと想える発言ではない。

しかし、彼女の今までの話を聞けば納得してしまう。

いよいよアズールは頭痛がしてきた。

ｱｽﾞｰﾙ「ご、御家族は？」

『構成は先程言った通りだ。

父は屑だった。妻は子を産む道具。子供は忍びの後継者。

母は覚えていない。義母は二人いたが、どちらも私が生まれてすぐ死んだそうだ。

現在生きているのは、兄が二人。

一人はとても優しい人だった。派手好きで、仲間を信頼していた。

無理やり取らされた嫁三人も大切にしていた。

もう一人の兄は......父親の生き写しのようなやつだった。

私も、忍びの里に居れば、嫁がされていたかもな。』

ここでアズールはダウンした。←

アズールが倒れたため、その場は一時お開きになった。

廊下を歩くと、バタバタと足音が聞こえてくる。

「ちょっとあんた！」

『.....何用だ？監督生・・・()。』

ﾕｳﾘ「あんたのせいで原作はぶち壊れた！大体、最初っからおかしいと思ってたのよ。三年に転校生が来ることなんか聞いてないし、そいつがオバブロの時に助けるなんて、シナリオになかった！」

『貴殿は、何を言っている？』

本気で訳が分からないAに、ユウリは話を続けた。

ﾕｳﾘ「あんたもどうせ転生者でしょ？知らないフリしてんじゃないわよ。

いい？この世界のヒロインは私よ。何をしたかは知らないけど、邪魔しないでくれる？」

『済まないが、貴殿が言っている意味が全くと言っていいほど分からない。しなりお？ひろいん？なんだそれは。』

本気で分からない様子のAにユウリはイライラとし始めた。

ﾕｳﾘ「はぁ？ほんとにわかんない訳？

いい？この世界はツイステッドワンダーランドっていうゲームの世界なの！私は主人公の監督生！あんたはイレギュラーのやつなの！バグよバグ！」

『......そうか。

いい加減にしろ？』

強く握りしめたAの拳から、血がポタリと落ちる。

赤いその目は確かな怒りを秘めていた。