一話:始まり ページ4
NOside
ここはナイトレイブンカレッジ。名門魔法士養成学校である。
優秀な魔法士が育つにもかかわらず、ここの生徒には協調性というものがない。
その問題や、今年入学者に紛れ込んでいた謎の少女のこともあり、学園長であるディア・クロウリーは頭を悩ませていた。
少女がただの女子ならば問題はなかった。
しかし、少女は高慢で男好きで、男子校のこの学校には毒でしかない。
しかし、追い出すことも不可能。
入学から二日しかたっていないにもかかわらず、学園長は疲れきっていた。
クロウリー「はぁ......私も万能ではないんですがねぇ。」
そう呟きながら、書類を片づける。
そうは言っても、問題は一つ起こると同時にいくつも生まれるものらしく。
外では大声で叫ぶ声が聞こえた。
教師も戸惑っているらしく、誘導の声もない。
まだ終わらない書類を一旦机に置き、学園長は騒ぎが起きていると思われる場所へ向かった。
クロウリー「何事ですか?」
学園長が近くの生徒に聞くが、恐怖で口が動かないのか何も答えない。ただただ震えながら首を横に振るだけ。
ある場所を囲むように人が集まっているようで、学園長はそこへ向かった。
クロウリー「なっ!」
そこには、血塗れの少女が倒れていた。
少女の下には血溜まりが出来ており、少女の腕には傷が沢山ついていた。
この世界では、女性は守られるものであり、このように怪我をすることはほとんどない。
そもそも剣すら持たないのだ。戦にも行かない。
人々は、自らの常識からかけ離れた少女を、息を飲んで見ていた。
クロウリー「酷い怪我じゃないですか!直ぐに保健室へ!」
その一言で、教師達がハッと意識を戻す。
現実味の無い光景を無理矢理飲み込み、治癒魔法をかけながら保健室へ運ぶ。
生徒たちは、その様子をただ見ていた。
ディア・クロウリーside
さて、どうしましょうか。
少女はまだ目を覚ましません。体には痛々しい傷や痣があり、毒も含んでいるようです。
やれやれ、問題はたて続きますね。
どうやら女性のようですし。
監督生でさえ問題児なのに、これ以上増えてしまったらどうしましょう.......
まぁ、モノは試しです。彼女がもし普通ならば、監督生の代わりになってもらいましょうか。
普通でなくとも、生きていける環境は整えましょう。
私、優しいので。
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あ - 八話でユウリに向かって貴殿と言っているんですが、ユウリは女性なので貴殿ではなく貴女では? (7月17日 14時) (レス) @page13 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
絵宙(えそら)(プロフ) - 二十話で”クローバー先輩”と言っていましたが夢主ちゃんって3年生じゃなかったですか…? (2020年10月26日 20時) (レス) id: ede154cf4d (このIDを非表示/違反報告)
ピカチュウ(プロフ) - あの、1つ訂正していただきたい箇所があって、もしご存知でしたら、申し訳ないのですが、ナイトイレブンカレッジではなく、ナイトレイブンカレッジです。上からですいません。とっても面白かったので、続き楽しみにしています。 (2020年10月22日 7時) (レス) id: 194fa15314 (このIDを非表示/違反報告)
へまとふぃりぃあ - 派手なコソコソ話という矛盾 (2020年10月17日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - 拝みました、面白すぎて大好きです! (2020年10月16日 2時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花陽 | 作成日時:2020年10月6日 22時