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七話:監督とは ページ12

『.....はぁ。』

Aの目の前には、狸が倒れている。

思わず、立ち止まる。

『.....おい、大丈夫か?』

触れるも、反応はない。

見れば、耳の炎は消えかけていた。

何があったのかはAには分からなかった。けれど、心拍数が、生きている音が消えかけていた。

『.....りどる寮長は許してくれるか分からないが、連れて帰るぞ、狸。』

一応声をかけて、狸を抱える。

この後、Aが猫と気づくのに対して時間は必要なかった。





リドル「.....それで連れて帰ってきたと。」

『伝達係と同じ感覚だった。』

Aは、鎹鴉と同じ感覚で助けてしまった。

目が覚める前に栄養を与えるため、経口補水液を持ってきてもらい、飲ませる。

リドル「まぁ、いいよ。ただ、規律は守らせてくれ。」

『分かっている。』





『おや、起きたか。』

??「ケホッ!」

『無理に喋るな。肉は食べれるな?』

コクリと頷いたのを確認し、塩を入れていない煮込んだだけの野菜と肉のスープを渡す。

猫だと気づいたため、少し冷やしてある。

??「......っぅ〜!」

『熱かったか?』

??「う、うまいんだゾ〜!」

『そ、そんなにか。』

たかが煮込んだだけのスープをそこまで喜ばれることに、Aは戸惑う。

しかし、その猫にとっては久々のまともな食事。

空腹が、スープをより美味しく感じさせた。

??「助かったゾ!お前、名前は?」

『A。宇髄A。貴殿はなんと言う。』

グリム「オレ様はグリム!」

『そうか。では、ぐりむ。お前の飼い主はどこだ?』

グリム「オレ様はペットじゃないんだゾ.....」

『?そうか。』

グリム「オレ様は、ユウリって奴と二人一組で生徒なんだゾ!だけど、ユウリは酷くて.....」

『餌さえ与えず放置、というわけか。』

グリム「餌っていうんじゃないゾ!」

『ふむ。貴殿はどうしたい。』

グリム「できるなら、ここに置いて欲しいんだゾ!」

『良いぞ。』

グリム「ほんとか?!」

『あぁ。 規律は守ってくれ。』

グリム「当たり前だゾ!置いてもらえるし、ご飯も与えてもらえるのに守らないわけないゾ!」

『それなら良かった。』

こうして、Aとグリムの同居は決まったのだった。

『ところで、ゆうり?とやらはどのような立場なのだ?単なる組んでいるものか?』

グリム「監督生って立場だゾ!オレ様を監督する。」

『.....監督とは。』

まさに哲学。←

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- 八話でユウリに向かって貴殿と言っているんですが、ユウリは女性なので貴殿ではなく貴女では? (7月17日 14時) (レス) @page13 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
絵宙(えそら)(プロフ) - 二十話で”クローバー先輩”と言っていましたが夢主ちゃんって3年生じゃなかったですか…? (2020年10月26日 20時) (レス) id: ede154cf4d (このIDを非表示/違反報告)
ピカチュウ(プロフ) - あの、1つ訂正していただきたい箇所があって、もしご存知でしたら、申し訳ないのですが、ナイトイレブンカレッジではなく、ナイトレイブンカレッジです。上からですいません。とっても面白かったので、続き楽しみにしています。 (2020年10月22日 7時) (レス) id: 194fa15314 (このIDを非表示/違反報告)
へまとふぃりぃあ - 派手なコソコソ話という矛盾 (2020年10月17日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - 拝みました、面白すぎて大好きです! (2020年10月16日 2時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花陽 | 作成日時:2020年10月6日 22時

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