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無一郎「ただいま…、」



あ、無一郎君、帰ってきたのかな。



『御帰り〜っ!!!!』



生憎今は部屋に居たので、部屋からで申し訳ないが、取り敢えず叫んでおいた。



う〜ん、ここはこうかな…?
いや、でも…、



無一郎「部屋に居たのに態々
  御帰りって返してくれたの……って、
  何してるの。」



『わ、無一郎君?!』



私がむんむん(禰豆子ちゃんイメージ)考え込んでいた間に、何時の間にか無一郎君が部屋の入口で私を見上げていた。



というのも、脚立に登っていたので、見上げられるのは当たり前なのだが……。



無一郎「はぁ…、僕の話聞いてた?
  部屋に居たのに、態々返してくれたの?
  って、聞いてるんだけど…。」



呆れたように溜息を吐いた無一郎君は、再び私を見上げたかと思えば、



無一郎「ていうか、脚立下りてくれない?
  首痛…。」



なんて首を擦りながら言ってくるので全く疲れてしまう。



渋々脚立を下りた私に、少し安堵したような表情を浮かべた無一郎君。



『あ、無一郎君の話は聞いてたよ。
 ただいま、って言ってるのに返さないのはどうかと思って…。』



無一郎「はぁ………、」



私がさっきの(脚立の下りで少し時間は経ったが)
質問に答えれば、無一郎君は片手で自分の顔を隠すものだから、少し(かなり)吃驚してしまった。



『どうしたの無一郎君、任務疲れた?
 お風呂沸かしたけど入る…ってわ、?!』



私がそうなったのも無理はないと思う。



無一郎君が急に抱き着いて来るから…。



無一郎「やっぱり僕の妹可愛い……。」



『……、や、やっぱり疲れてるんだよね、
 お、お風呂入ったらどうかな…?!』



少し声が裏返ってしまった…。



わ、無一郎君の耳元で話しちゃったなぁ、耳痛くないかな…。



場に合わずそんな事を考えていた矢先、



無一郎「僕に当たり強いかと思ったら、
  可愛いとか言われ慣れてないよね。」



なんて言ってくるので心臓に悪い。



無一郎君が離してくれなかったので、偶には労ってあげようと思って、



暫くそのままで居てあげた。

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作者名:つっきい。 | 作成日時:2023年5月4日 12時

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