二十七 ページ30
…眠い。とても。
くる、と寝返りを打ち、少々寝惚けながら時計を見る。
じゅうじか……じゅう…
10時??!
眠いよ〜…、寝てたい…。
無一郎君は最近、長期勤務に行っていて、屋敷には私1人だけ。
朝寝坊したかと起こされれば、時間の全然前で吃驚させられたりだとか、
逆に本当に寝坊して、起きた時にはいつの間にか無一郎君が家に居なかったりだとか、
ぎゃーてーぎゃーてー言われることが無いから、とても楽。
過保護も無いしね!
…寂しいところもあるかも知れないけど!!!
無駄にだだっ広い御屋敷で1人御飯なのは寂しいし静かだから御飯の時以外も普通に寂しいけど!!!
こんな風にのんびり起きて好きなように出来るのは良いよね!
朝風呂でもしようかな、なんてお風呂に向かった…
うん。
……見間違い…???
昨日ちゃんとお風呂場の電気は消した…筈なんだけど。
お風呂場の電気はついてる…し、なんなら誰か使ってますよね??!
無一郎君…が帰ってくるのはまだ2日後位だし…
銭湯じゃないです、此処…
警察？？警察…警察………
ぷる、と震えながら、恐る恐る戸を叩いてみる。
『誰か居ます…?』
声も掛けてみた…けど、
到底人の声は聞こえな…
…何か言ってください!!!
居るんでしょうが!!!
誰か!!!!
開ける……?
でも見知らぬ人の裸を見るのは流石に……、
無一郎「何してるの」
『っひ…??!!』
戸の前であわあわしていれば、がら、と音を立てて空いた戸。
其れだけでも吃驚したのに、中から出てきたのは無一郎く…
……うはぁ、裸…。
見知らぬ人じゃないだけ良かった…よね、云。
『無一郎君、まだ帰ってこないはずじゃ…?』
そっと目を塞いで、無一郎君にそう聞いた。
無一郎「早く帰ってきたかったからとっとと任務終わらせて帰ってきた…けど、◯◯寝てるからお風呂入ってた。」
寝てたのはごめんダケド……!!!
でも、まぁ…
『無一郎君なら良かったぁ〜……』
ホッとした、本当に。
無一郎「やっと起きたんだね、
おはよう、ねぼすけさん。」
『お帰り、おはよ〜……。』
無一郎君は何かと、寝起きに吃驚させてきます。
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作者名：つっきい。 | 作成日時：2023年5月4日 12時
