二十 ページ22
『え、と…?』
そっと振り返ると、ピンクと黄緑の蝶の飾りを付けた、かたっぽだけで髪を結っている………、
『もしかして、しのぶさ……蟲柱、様、の、継子様…、ですか?』
危ない危ない、しのぶさんって言いそうになっちゃった。
もしこの子…この方?
がしのぶさんの継子なら、とっても偉い方だから…!
軽率に
しのぶさん、
なんて呼ぶのはあまり良くない。
筈。
「そう。師範の事、知っているの?」
『えっと、はい。
良くお薬を頂いていて…。』
なんて呼べば良いんだろう、
蟲柱様の継子様?
なんか敬意を払い過ぎてる…??
でも私よりずっとずっと偉い人だし……。
「カナヲって呼んで。貴方は?」
『え…ット…、』
わ−っ吃驚しちゃった?!?!
丁度考えていた事だったし教えて下さったの…って、多分下の名前だよね、?!
そしてカナヲ様ってあの、あまり喋らないから気まずい、って隠の方が言っておられた…!!
でも普通に話しかけてくださったし、困っているの?なんて、見ず知らずの私に……、
カナヲ「えっと………、名前……。」
『あ、えと、すみません……。
○○、って言います…?』
カナヲ「○○は、何時も蝶屋敷に来る、あの子だよね……。」
あの子…?
カナヲ「えっと…………、霞柱……様の……妹…ちゃん?」
口に出ちゃってたのかな??!申し訳無い…、
そして
カナヲ様、とても言葉を選んで下さってる、そんな偉い人でもない…けど………。
『はい、そうです…、あ、あの、困っているの?って、聞いてくださいましたけど、』
カナヲ「あ、ごめんなさい、なんだか迷っていた…
みたいだったから…………、」
周りが見れる方なのかな、凄いなぁ………。
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カナヲちゃんが迷っていたみたいだった○○ちゃんに声を掛けたのは、昔の自分みたいだったから、だそうです…!
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作者名:つっきい。 | 作成日時:2023年5月4日 12時