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『は〜ぁ、起きたそばからとんでもなく精神を擦り減らしたよ…。』



そんな事を溢しながら、無一郎君の為に御飯を作っているんだから、やっぱり私は無一郎君に甘いなと痛感…?実感…?する。



無一郎「だって、○○の反応って
  何時も面白いから。飽きないよ。



私の隣に立って、料理が出来上がる様を見ている無一郎君が、私の呟きに答える。



『そういう問題じゃないよ〜っ…。』



今度は私が無一郎君を驚かせようかな、なんて思っているうちに、眼の前ではもう料理が出来上がって……、



なんてことは勿論無いのだが。



無一郎「じゃあさ、何が駄目なの?
  何処まで駄目?何処から良い?」



『何処からも何も…。』



無一郎「嘘を吐いて驚かせるのは駄目?」



……、もしかしてこの男、1から全て確認するつもりだろうか。



『駄目だよ。あと、もうすぐ御飯出来るから、食器準備して?』



もしそうならキリがないなと思い、半ば強制的にその話題を終了した。



無表情ながらも、少しだけ拗ねている無一郎君。



私には分かっちゃうのです。
なんてったって妹ですから。

『ほら、任務頑張って欲しくて、
 ふろふき大根作ったから。』



無一郎「本当?」



『本当だよ…。』



もし嘘なら、無一郎君が先程まで見ていた料理はなんだったと言うのだろうか。



無一郎「そっか……、任務頑張って来る。」



『うん、頑張って。』



無一郎君は、私がそういった途端に
さっきより機嫌を良くし、ふろふき大根を口に含んだ。



無一郎「うん、やっぱり○○が作ったふろふき大根、美味しい。」



『ありがとう、でもずっと見られると作り難いから、今度からは料理してる間は……』



私がそこまで言って辞めたのは、
無一郎君が如何にも悲しそうに(わざとらしいが)ふろふき大根を食べていたから。



『……、食べる本人に見られてた方がやる気上がるし。やっぱり見ててもいいよ…?』



試しにそう言って見ると、ぱぁっと纏う雰囲気を明るくしたのはきっと気の所為では無いだろう。

参→←壱



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作者名:つっきい。 | 作成日時:2023年5月4日 12時

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