十 ページ11
『蜜璃ちゃ〜ん?
手当するから座って!』
今から蜜璃ちゃんの怪我の手当をします…、
蜜璃「あ、○○ちゃん!
今から手当?はい、」
私が言葉を繋げる間もなく、怪我が特に酷い左腕を差し出してくれた。
蜜璃ちゃん…、本当気が利く…。
柱の女の子は優しいんだなぁ……。
『有難う蜜璃ちゃんっ。
消毒するね、染みるかも…、』
染みるって痛いよね…、
そう想像すると何故だが此方まで痛くなってくる気がして、顔を顰めた。
蜜璃「うふ、大丈夫よ?
これでも柱だもんっ、余所見してただけで
怪我しちゃうなんて申し訳ない…、」
う〜……これでも柱だもんっ、まではとっても笑顔だったのに、申し訳ない…、では凄くしょんぼりしている…、
表情筋豊かなんだよね…。
可愛いけどっ…!!!
蜜璃ちゃんは私が柱合会議にはじめて呼ばれたとき、いっちばん初めに声をかけてくれたの。
嬉しかったなぁ〜…。
わ、今はそれどころじゃないんだ…。
『大丈夫?蜜璃ちゃん…、
痛いかな、うぅ………。』
やっぱり我慢できず顔を顰めていると、当の本人、蜜璃ちゃんはクスクス笑っている。
………1番苦しんでるのは私なのでは……???
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蜜璃ちゃんも無事手当が終わりました。
ですが私にはこれからまだ関門があります。
それは…。
風邪を引いた無一郎君のお世話…。
(関門なんて失礼だね…。by.無一郎)
風邪を引いてる時の無一郎君、苦手なんだよねぇ…。
無駄に素直だから…。
『む、無一郎君〜?風邪、大丈夫……、わ…。』
………、あれ…。
前にもこんな事あったような…?
急に抱き着いて来られたなぁ…、前にも…。
無一郎君、喋らないんだよなぁ…。
素直なスイッチが入ると一気に捲し立てるのにさ…、心臓に悪い。
『無一郎君、風邪移っちゃうよ、離れよう?』
なんて声をかけても、全く離れる素振りを見せない無一郎君。
………いや、離れて欲しいんだけど………。
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作者名:つっきい。 | 作成日時:2023年5月4日 12時