花屋の店主は実は公安警察 5

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構成員からの情報によると、松田さんと萩原さんはトロピカルランドに居るらしい。
他の刑事さん達は私たちが指定した場所に散らばっている。

拡声器を持った松田さんが現れる。
夜中なのにサングラスをかけて相変わらずだなと心の中で笑う。

松田｢身代金は用意した、さっさと解放してもらおうか｣

A｢まだ受け取りが確認出来ていない…それまでは解放しない｣

｢それにあまり刺激しない方がいい、言い方には気をつける事だ｣

私は首から手榴弾をぶら下げているのを見せた。

松田｢お似合いのネックレスだな｣

A｢そりゃどーも｣

周りを機動隊が囲み始め、彼の的確な指示に息を飲む。
ヘリも飛ばしているようだ。

A｢スコッチ｣

＜諸伏｢了解｣＞

私の一声で空を飛ぶヘリコプターを狙撃した。
たった2発で操縦士2人を射止め、そのままゆっくりトロピカルランドの大きな池に墜落させた。

松田｢……｣

A｢数は負けるが腕の良い同僚がいるんだ、可哀想に｣

周囲の心を揺さぶる。長居はするつもりは無い。
爆発と共に一瞬サングラスで隠れる松田さんの目を見た。
怒りを抑え、獲物を捕まえんとする鋭い目付き。

松田｢俺は気が長くないんでね、怪我したくなければ要望に応えてもらおうか｣

A｢そのまま言葉を返そうじゃないか｣

私は無線で構成員に指示を出した2分くらい後。
連絡が来たのか松田さんの様子が変わった。

A｢今日この日までに下調べをせずにただガキの人質抱えてたとでも思っていたのか？｣

さあ、松田さん。どう動きますか？





松田side

主犯格と思われる相手と交渉中、高木から連絡が来た。

＜高木｢ま、松田さん！！｣＞

慌てふためく後輩にイライラを募らせる。
大事な時に何取り乱してるんだよ！！

松田｢お前後でしばくぞ｣

＜高木｢Aさんが…っ！Aさんが人質に…｣＞

は？？？
耳を疑った。Aが人質？本当にしばくぞ高木。
だって、アイツは公安警察で…身体能力も高い優秀なヤツだ。

主犯格｢あはははは！気付いたか刑事サン！｣

｢大事な人なんだろう？｣

そうか…バレてしまうのを恐れて反撃も何も出来ないのか？

松田｢嘘偽りも大概にしろよ？罪が増えてもいいのか？｣

主犯格｢構わないよ。警察は大人しく身代金を出してこちらは逃げるだけだからな｣

＜高木｢どうしましょう！松田さん！｣＞




松田｢……俺はAに電話を掛ける、お前はその場で会話して本物かどうか声を聞かせろ、高木｣

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