花屋の店主は実は公安警察 5

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話せること全て聞いた後。

A｢私、きっと未来に戻ると思います｣

と、言い出すから思わず｢は？｣と腕を掴んでしまった。
後ろで萩が止めに入る。

松田｢何でだ？お前が未来の人間だと未来のジジイに言われたからか？！未来で寂しい思いして、やっと帰って来たのに？｣

萩原｢陣平ちゃん！手！！｣

包帯が巻かれた腕を掴んでいた俺は慌てて離す。

萩原｢大丈夫？Aちゃん｣

A｢はい、大丈夫です｣

松田｢何でだよ、お前の居場所なくなって俺が作るのに…ここに居てくれよ｣

俯くA。

A｢そう言ってもらえて嬉しいです｣

｢ただ、まだ何も解決してないんです｣

自分が未来の人間でいつの間にか過去に飛ばされ、その理由もその記憶もない。
警察や組織と対立してしまった零。
記憶が無い諸伏は過去に帰る方法をなぜか知っていた。

A｢伊達さんにも会って確かめないと｣

本当に自分でも整理しきれていないようだ。無理もない。そんなAに俺は…。

萩原｢俺はAちゃんが帰ってきてくれて嬉しいよ｣

重苦しい空気を断ち切ったのは萩。

萩原｢大丈夫、焦る必要はないよ！だって60年あるんだから笑｣

｢未来に帰るのもその間に決めるといいよ、その間は6人で楽しく過ごせばいいんじゃないかな？｣

A｢ありがとうございます｣

ほら食べて食べて〜と買ってきたお菓子を口に詰めてくる。

松田｢おい萩！甘いものは好きじゃねぇって言ってるだろ！｣

萩原｢追いはぎみたいに言うなよ…｣

しばらく話をして萩は花屋を見てくると病室を出た。
俺と萩は花屋を交代で様子を見ている。




日苗side

A｢松田さん、院内で吸っちゃだめです｣

松田｢わかってる｣

｢俺を誰だと思ってんだ、刑事サンだぞ？｣

喪服から出てきたタバコは未来の彼がずっと吸っていたバニラのタバコ。

A｢それ、60年後には終売になってますよ｣

松田｢マジか、それは困るなぁ｣

A｢さっきの信じてくれるんですか？｣

未来のこと。

松田｢Aじゃなかったら信じてないな｣

｢出会った時からお前は変だったから｣

変って…失礼。
不満そうな顔を見た松田さんは笑った。

こんな綺麗な肌がシワシワになっても私の事が好きだなんて。一途過ぎるでしょ。

A｢あ！虫付いてる！！｣

松田｢げっ｣

A｢取りますから来てください｣

そう言って近付けてくる彼の頬を両手で包んだ。

A｢この前のお返事です｣








口付けた。

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