花屋の店主は実は公安警察4 (ページ38)

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何やら不満を言う松田さんと降谷さんたちを見送り、諸伏さんとお店を掃除し始めた。
昨日は色々とあったけど花屋はまたイケメンが現れたということでSNSの的になりそうだ。

A｢しばらくは昼間に花屋来ない方がよさそうですね｣

諸伏｢そうだね…残念だけど｣

ノックと疑われてからまだ1ヶ月も経っていない。
今月は本当に色々なことが起きすぎだなって。

諸伏｢昨夜のベルモットの電話…大丈夫なの？｣

A｢全然…｣

｢でもやるしかない｣

諸伏｢手伝うよ｣

数日後。
めでたく新年を迎えた。
年末年始は毎年忙しく顔を合わせる程度だった。

私と諸伏さんはベルモットからの仕事をこなすために念入りに作戦を立てていた。あとは実行するのみ。

A｢私が頼まれた仕事なので、手をかけるのも私がやります｣

そう今日がその実行の日。
ターゲットはライフルを覗けばスコープで見つけられるくらいだ。

＜諸伏｢子供見つけたよ｣＞

A｢予定通り1分後に攫って｣

＜諸伏｢了解｣＞

改めてスコープを覗いて一発。
そこからはあっという間に時間が過ぎてスコッチこと諸伏さんと合流することが出来た。

海外サーバーを経由して身代金の要求を行う。

A｢ねえスコッチ｣

諸伏｢ん？｣

私は後部座席に拘束され眠らされている小学生の子供を鏡越しに見ながら目を細めた。

諸伏｢オレも正直迷うよ｣

｢国を守るためとはいえ、仕事とはいえ…警察官は子供を攫ったりしない｣

A｢そうじゃない…｣

私たちはきっと対立する。

A｢みんなと闘わなくちゃいけない｣

松田さん、萩原さん…みんな。

私の予想通り、大金持ちの家はすぐに警察を呼び対立することになった。
相手は捜査一課強行犯三係。

諸伏さんと車で待機していると松田さんから着信が入った。

＜松田｢おう元気か？｣＞

A｢いつも通りですよ！どうしましたか？｣

＜松田｢大手企業〇〇の息子が誘拐された、公安に誘拐組織の情報ないかと思ってな…｣＞

A｢なるほど…確認します｣

＜松田｢花屋はいつ空いてる？｣＞

A｢任務があってしばらくは帰れないですね｣

＜松田｢わかった。じゃあまた切り盛りするから｣＞

A｢ありがとうございます｣

ため息つく。
確認もなにも私のいる組織ですだなんて言えるはずもない。
この誘拐が解決しない限りはお互い花屋にも帰れない。
何か良い策はないのかな。