花屋の店主は実は公安警察4

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クリスマス イベント当日の朝。
萩原さんからメールで15時くらいに顔出すよと連絡が来ていた。
松田さんはインフルエンザが落ち着いて今日から復帰だそうで多分忙しくて来れない可能性が高い。

A｢いいもん！今年はピッチピチの女の子2人がいてくれるから！！映えるわー｣

着ぐるみとか準備したけど、昨晩考えた結果無し。そんな小細工なんて必要ない！サンタ帽子被っておけば十分よ！

蘭｢おはようございます！Aさん｣

カランカランとベルの音とともに蘭ちゃんがご来店。
今日は頑張ります！と意気込んでくれるのがとても心強い。

蘭｢あとこの子が…｣

園子｢鈴木園子です！蘭の誘いで来ました！！｣

鈴木園子ってあの鈴木財閥の！？
写真で一度だけ見たことある。本物だ。

A｢蘭ちゃんってこんな凄いお友達いるの？｣

蘭｢そんな緊張しないでくださいよ｣

するに決まってるじゃん！！お嬢様だよこの人！！
そんな私の慌てっぷりをよそに園子さんは店内をジロジロ見ている。

園子｢へえー、今どき女子が食いつきそうなドライフラワーとかレジンのアクセサリーね…あ、ハーバリウムもある！｣

｢これはAさんの手作り？｣

園子さんが指さしたのは鮮やかな青色の花が詰まったハーバリウム。

A｢そ、そうなの！みんな手作りで…｣

本当はそのハーバリウムは松田さんが作りました。
ごめんなさい！松田さん！！

蘭｢園子知ってる？この花屋にはね警察の人が沢山出入りするんだよ｣

言い方ちょっと微妙じゃない？それ捉え方によっては怖い店だよ蘭ちゃん。

蘭｢捜査一課の佐藤刑事に高木刑事、松田刑事。機動隊の萩原隊員。最近は千葉刑事もひょっこり来てるって｣

園子｢凄いね！｣

蘭｢私もよく知らないんだけど、松田刑事がここのお店お気に入りって噂｣

園子｢ちょっと怖い見た目して結構可愛らしいところあるじゃない｣

そんな声に呼ばれたかのように松田さんが登場。

松田｢誰が怖いって？｣

園子｢冗談ですよ冗談｣

A｢松田さん！どうしてここに？｣

復帰して忙しいはず。
松田さんはまだマスクを付けているが元気そうだ。

松田｢イベントの日に常連が顔を出さないでどうする？｣

ほら差し入れ、と最近開店したばかりのクッキー専門店の紙袋を渡された。
お礼を言うと近付いてきて、

松田｢俺もクリスマスしてぇから、夜中空けてくれ｣

と耳元で言うと店を出ていった。
蘭ちゃんと園子さんがキラキラした目でこちらを見ていた。

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